地震や台風など、突然起こる災害。私たち人間だけでなく、
大切な家族であるペットにも大きな影響を与えます。
いざという時にペットと一緒に安全に避難するためには、日頃からの備えがとても大切。
その中でも、健康管理は見落とされがちですが、実は非常に重要なポイントなんです。
この記事では、災害時に備えて今からできるペットの健康管理のポイントを詳しくご紹介します。ワクチン接種や定期健診の重要性、避難所で必要になる証明書類、
さらには日常で気をつけたい健康チェックまで、わかりやすくまとめました！
なぜペットの健康管理が災害対策に必要なの？
災害時の避難生活は、ペットにとっても大きなストレスになります。
普段とは違う環境、たくさんの人や動物がいる避難所、不規則な生活リズム……。
これらはすべて、ペットの体と心に大きな負担をかけてしまいます。
1-1. 災害時に起こりやすい健康トラブル
避難所では、衛生環境が整っていないことも少なくありません。
そのため、感染症が広がりやすくなります。
特に、免疫力の低いペットは、病気にかかるリスクが高まります。
例えば：
・ウイルスや細菌による感染症
・食欲不振や下痢などの体調不良
・ノミやダニなど外部寄生虫の増加
これらは、ワクチンや定期健診を通して、ある程度予防や早期発見が可能です。
1-2. 健康管理が避難生活を左右する
実は、避難所によっては「ワクチン接種証明書がないとペットの受け入れができない」
といったケースもあります。特に、狂犬病ワクチンの未接種は大きな問題に。
だからこそ、日頃から健康状態を良好に保ち、必要な書類をそろえておくことが、
スムーズな避難につながります。
災害前に必ず確認！ペットのワクチン接種
ペットの健康を守る基本は、やはりワクチン接種。特に犬の場合は、
狂犬病ワクチンと混合ワクチンが重要です。
2-1. 狂犬病ワクチンは法律で義務づけられている！
狂犬病は、人にも感染する致死率の高い病気です。
日本ではほとんど発生していませんが、災害時に野生動物との接触や衛生環境の悪化により、
リスクが上がる可能性があります。
接種義務：犬の飼い主には、年1回の接種が法律で義務づけられています。
避難所での条件：接種証明書がなければ、ペットの受け入れを断られる場合も。
接種時期の目安：春（3〜4月）に接種する家庭が多いですが、災害シーズン前に確認しておくと安心です。
2-2. 混合ワクチンで感染症を予防しよう
犬や猫には、それぞれの生活環境に合わせて複数の感染症を防ぐ混合ワクチンがあります。
犬のワクチン：ジステンパー、パルボウイルス、アデノウイルス、レプトスピラ症など（5種、7種、9種など）猫のワクチン：猫カリシウイルス、猫ウイルス性鼻気管炎、猫パルボウイルスなど（3種、5種など）接種スケジュールは、初回を生後6〜8週ごろに、その後は年1回の追加接種が一般的。災害が予想される時期の前に、かかりつけの動物病院で確認しておくとよいでしょう。
2-3. ワクチン接種前後の注意点
健康チェック：接種前には必ず体調を確認しましょう。具合が悪いと接種できないことも。。
証明書の管理：接種証明書は必ず災害用持ち出し袋に入れておく。
防水ケースやスマホでのデジタル保管もおすすめ。
副反応のケア：接種後は発熱や食欲低下が起こることもあるため、無理をさせずに安静に。
健康診断でペットの“今”をチェック
ワクチンだけでなく、定期的な健康診断も災害前の準備に欠かせません。
潜在的な病気を早めに見つけ、対策しておくことで、非常時でも落ち着いて対応できます。
3-1. 健康診断で確認する主なポイント
血液検査：貧血や肝臓・腎臓の機能に異常がないかチェック。
尿検査：膀胱炎や腎機能障害の兆候を確認。
便検査：寄生虫の有無を調べることで、避難所での感染リスクを抑えられます。
3-2. 口腔ケアも忘れずに！
歯の健康は意外と見落とされがちですが、災害時にはケアが難しくなります。
歯周病が進行すると食欲が落ちたり、栄養が摂れなかったりするので、日頃からのケアが肝心です。
・口臭、歯茎の赤み、歯石のチェック
・歯石除去や歯磨きを習慣に
・歯磨きガムやデンタルおやつも活用
3-3. 体重管理で移動もラクに
災害時にはペットを抱えての移動も多くなります。
肥満だと関節に負担がかかり、逆に痩せすぎていると体力が持ちません。
・理想体重を獣医師に確認する。
・バランスの良い食事と適度な運動を行う。
・食欲がない場合は高栄養のフードを検討する。
その他の健康チェックも大切！
健康管理というとワクチンや健診が注目されがちですが、
それ以外にも見逃せないポイントがあります。
4-1. ノミ・ダニ・寄生虫対策
避難先でノミやダニに悩まされたという声も多くあります。
普段から予防薬を使っておくと安心ですよ。
・月1回のスポットタイプや首輪タイプが便利。
・駆虫薬で回虫や条虫の予防も。
・台風シーズンや梅雨前など、時期を見て計画的に。
4-2. アレルギーや皮膚トラブル
避難生活のストレスや不衛生な環境は、皮膚病を悪化させやすくなります。
普段から状態をチェックし、必要なら獣医師に相談を。
・赤み、かゆみ、脱毛があれば早めにケアする。
・シャンプーや薬を用意しておくと安心
・食物アレルギー対応のフードを備蓄するのも◎
4-3. マイクロチップの確認
災害時にペットが逃げ出してしまうケースもあります。
マイクロチップが入っていれば、見つかったときにすぐ飼い主の元へ戻れる確率が上がります。
・装着しているか確認する。
・登録情報（住所・連絡先）が最新かチェックする。
・首輪に迷子札もつけておくとさらに安心。
スケジュール＆記録管理で災害に備えよう
健康管理は一度やって終わりではなく、継続的なチェックが大切。
だからこそ、スケジュール管理や記録の保存も忘れずに！
5-1. 年間スケジュールを立てよう！
例：
春（3～4月）：ワクチン接種、春の健診
夏（6～7月）：ノミ・ダニ予防、避難準備の最終確認
秋（9～10月）：秋の健康診断、マイクロチップ情報の確認
冬（12～1月）：寒さ対策、次年度の健康管理計画
5-2. リマインダーで忘れ防止！
スマホのカレンダーに接種日や健診日を登録し、通知設定しておくと安心ですよ。
動物病院によってはリマインドメールのサービスもあります。
5-3. 災害キットに記録を保存
ワクチン接種証明書、健康診断の結果、マイクロチップの登録情報。
これらを防水ケースに入れたり、スマホに写真で保存したりして、
いざというときにすぐ提示できるようにしておきましょう。
飼い主の心構えも大切です
ペットを守るためには、飼い主の冷静な行動も不可欠。
健康管理をきちんと行っていれば、災害時にも余裕を持って行動できます。
・かかりつけの獣医師と日頃から連絡を取っておく。
・健康記録をきちんと残しておく。
・緊急時の対応を家族で共有しておく。
まとめ：今からできる準備でペットを守ろう！
災害は突然やってきます。
だからこそ、事前の準備がペットの命を守ることにつながります。
✅ ワクチン接種（狂犬病・混合）を確認しよう
✅ 定期健診を受け、健康状態をチェック
✅ 証明書・記録を災害キットに保管
✅ 寄生虫予防やアレルギー対策も忘れずに
✅ 飼い主が冷静に対応できるよう、情報を整理しよう
大切な家族であるペットと一緒に、安全に避難するために。
今日から少しずつ、健康管理を見直してみましょう！
