災害に備えた物資確保のコツ：自宅で準備する必需品と管理のポイント

地震や津波が発生するとライフラインが止まったり、台風では物流が混乱したり、猛暑では体調管理が難しくなったりします。ペットを飼うご家庭では、ペットの食料や健康を守る準備も必要にってきます。ネット上でも、「災害時に食料や水が足りず困った」「ペット用品が手に入らなかった」「何を準備すればいいかわからなかった」といった声が多く見受けられました。これらを踏まえ、この記事では、ペットと人両方に役立つ、災害に備えた物資確保のコツをわかりやすくご紹介していきます。

物資確保の必要性

災害が起きると、電気や水道が止まり、スーパーやコンビニで物資を買うのが難しくなります。南海トラフ巨大地震の被害想定では、最悪の場合、死者29万人以上、経済被害270兆円を超えると予測されています。東日本大震災では、物流の混乱で食料や水が届くまで3日以上かかった地域もありました。ペットの場合、フードやトイレ用品が足りず、ストレスで体調を崩すことがあります。人間も、食料や水、衛生用品がないと生活を維持するのが大変になります。物資確保の基本は、最低3日分、できれば7日分の食料や水を用意する必要があります。

災害に備えた物資確保：10のポイント

2.1 飲料水をしっかり用意しよう

水は生きていくために欠かせません。災害時の断水に備えて、十分な量を準備します。

準備するもの
飲料水：1人1日3リットル、ペットは体重1kgあたり50ml（7日分）。
ポリタンク：持ち運びやすい5～10リットルサイズを用意します。
ラベルシール：賞味期限を記載します。

準備のポイント
ペットボトル（2リットル×21本/1人、7日分）を用意します。
ペットには軟水を選び、尿路結石を防ぎます。
ポリタンクに水を入れ、2階や高い場所に置いておきます。

コツ
賞味期限をラベルに書いて、3か月に1回交換します。ペットと人兼用の水を選ぶと管理が楽です。

2.2 非常食を揃えておこう

食料はエネルギー源であり、心の安心にもつながります。

準備するもの
レトルト食品、缶詰：火を使わず食べられるものがいいです。
ペットフード：普段食べているパウチや缶詰を用意します。
スプーン：使い捨てタイプがいいです。

準備のポイント
7日分のレトルトご飯や缶詰（1人3食/日）を用意します。
ペットフードは5～7日分、普段の銘柄を選びます。
ローリングストック法で、日常で食べながら補充を繰り返します。

コツ
味が濃すぎない食品を選び、子どもや高齢者、ペットに配慮します。缶切り不要の商品が便利です。

2.3 衛生用品を準備しよう

衛生管理は健康を守るために重要です。

準備するもの
簡易トイレ：1人1日5回×7日分。
ウェットティッシュ、消毒液：衛生管理用に使います。
ペット用トイレシート：犬用、猫砂など。

準備のポイント
簡易トイレ（凝固剤付き）を50回分/1人用意します。
ペット用トイレシートを7日分（犬なら20枚、猫砂なら2kg）用意します。
ウェットティッシュを家族人数分×2パック用意します。

コツ
ペットと人兼用の防臭ゴミ袋を用意し、衛生的に処理できるようにします。
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工夫：ゴミ袋で簡易トイレを代用
大きめのゴミ袋に新聞紙やペットシートを詰めると、簡易トイレとして使えます。

2.4 救急用品を揃えよう

ケガや体調不良に備えて、救急用品を準備します。

準備するもの
救急ポーチ：絆創膏、ガーゼ、消毒液。
常備薬：ペットと人の処方薬（7日分）。
お薬手帳：健康記録を記載します。

準備のポイント
救急ポーチに基本的な救急用品をまとめておきます。ペットの持病薬は獣医師に相談し、多めに確保します。お薬手帳やペットの健康記録を用意しておきます。

コツ
賞味期限を3か月に1回確認します。ペットと人兼用の消毒液を選ぶと便利です。

2.5 照明と通信手段を準備しよう

停電時の明かりと情報収集手段を確保します。

準備するもの
懐中電灯：水に強い電池式。
予備電池：単3、単4を各10本。
ラジオ：手回し式。

準備のポイント
懐中電灯を玄関と寝室に1つずつ置きます。予備電池を防水袋に入れ、避難バッグに詰めておきます。ラジオで災害情報を確認できるようにします。

コツ
ペットが光に驚かないよう、事前に慣らしておくといいです。

2.6 保温・防寒用品を用意しよう

猛暑や冬の寒さに備えて、体温管理用の物資を準備します。

準備するもの
アルミシート：体温維持用。
毛布：ペットと人兼用。
冷却シート：ペット可のものを用意します。

準備のポイント
アルミシートを避難バッグに1人1枚入れておきます。毛布を2階や車に1枚ずつ保管しておきます。猛暑用に冷却シートを家族人数分用意します。

コツ
ペットのストレス軽減に、毛布に普段の匂いを付けておくといいです。

2.7 貴重品を管理しよう

身分証明書や現金は災害時の生活に必要になります。

準備するもの
身分証のコピー：保険証、運転免許証。
現金：小銭含む1万円/人。
防水ケース：書類保護用。

準備のポイント
身分証やペットのワクチン証明を防水ケースに入れておきます。現金を小分けにして避難バッグに入れます。緊急連絡先リストを用意しておきます。

コツ
ペットのマイクロチップ情報を記載しておき、迷子対策にします。

2.8 ローリングストック法で管理しよう

物資を無駄なく管理する方法です。

準備するもの
収納ボックス：食料や水を整理します。
ラベル：賞味期限を記載しておきます。
カレンダー：期限管理用に準備します。

管理のポイント
食料や水を日常で消費し、食べたら補充します。賞味期限をラベルに書き、期限順に並べるといいです。ペットフードもローリングストックに含めます。

コツ
家族全員でルールを共有し、習慣化します。3か月に1回は見直しをしましょう。

工夫：賞味期限をカレンダーで管理
食料や水の賞味期限をカレンダーに書き込み、スマホのリマインダーと連動させると管理しやすいです。

2.9 収納場所を工夫しよう

物資をすぐ取り出せるように工夫します。

準備するもの
リュック：持ち出し用、10～15kg。
収納ボックス：備蓄用。
キャスター付きボックス：移動用。

工夫のポイント
持ち出し用は玄関近く、備蓄用は2階やリビングに置いておきます。ボックスに取っ手やキャスターを付け、移動しやすくします。ペット用品は専用バッグにまとめ、すぐ持ち出せるようにします。

コツ
避難経路を塞がない場所を選び、半年に1回点検します。

2.10 家族で役割を分担しよう

物資管理をスムーズにするため、役割分担を決めます。

準備するもの
チェックリスト：物資と役割を記載しておきます。
防水ノート：家族で共有するノートです。

分担のポイント
物資の点検係、購入係を家族で分担します。ペットの世話担当を決めます（例：フード管理）。チェックリストをノートにまとめ、玄関に置いておきます。

各災害リスクと物資準備のポイント

3.1 地震
南海トラフ巨大地震のリスクが続き、津波や物流停止が懸念されています。

準備：
飲料水（7日分）、非常食を確保します。給水ポイントをハザードマップで確認しておきます。

使い方：
ローリングストックで食料を新鮮に保つようにします。

コツ：
家具の固定を忘れず物資の安全を確保します。

3.2 台風
台風シーズンは洪水や停電リスクが増加します。

準備：
防水ケースに貴重品、懐中電灯を用意しておきます。

使い方：
簡易トイレやゴミ袋で衛生管理をします。

コツ：
物資を高い場所に移動し、水没から防げるようにします。

3.3 猛暑
今後更なる夏の猛暑が予想され、避難時の水分管理が重要になります。

準備：
冷却シートや保冷バッグを複数用意します。

使い方：
少量ずつこまめに水を飲む事を意識します。

コツ：
ペットにも冷却シートを使い、熱中症を予防します。

物資確保：早わかり表

物資確保の内容を早わかり表にまとめてみました。参考にしてみてくださいね。

まとめ：物資の確保を今から始めよう

災害は突然訪れ、人やペットの生活を大きく変えてしまいます。ネット上でも、「準備不足で食料が足りなかった」「ペット用品が手に入らず困った」といった声が多く、事前の物資確保が大切と分かります。さっそく以下の項目を参考に準備を進めていってみましょう。

水と食料を揃える：7日分の飲料水と非常食を用意しておく。
衛生面と健康を守る：簡易トイレや救急用品を準備しておく。
管理をスムーズに：ローリングストック実践と役割分担を決めておく。
収納を工夫：取り出しやすい場所に物資を置いておく。