
地震や台風、洪水などの大災害はいつ訪れるかわかりません。電気が止まったり、水が使えなくなったり、食料が手に入りにくくなると、家族だけでなくペットの生活も大変なことになりますよね。
この記事では、家族とペットが安心して過ごせるよう、1ヶ月分の食事と水を効率よく準備する方法をわかりやすくお伝えしていきます。
1ヶ月分の食事と水を準備する理由
大災害が起こると、食べ物や水が間違いなく手に入りにくくなります。2016年の熊本地震では、物流が止まり、食料品が棚から消えた地域が多かったんです。家族だけでなく、ペットの健康、命を守るためにも、1ヶ月分の食事と水を用意しておくことが大切です。ペットは普段の餌に慣れているので、急に変わると体調を崩したり、ストレスを感じたりすることがあります。しっかり準備しておけば、慌てずに済みますよ。
1-1. 災害で食べ物や水が不足するリスク
大災害のときは、道路が使えなくなったり、お店が閉まったりして、食べ物や水が手に入りにくくなります。日本防災士会の調査によると、都市部では3~5日で食料が不足し、地方ではさらに長引くことも想定されています。ペットの場合、犬や猫は人間の食べ物を安全に食べられないことが多く、爬虫類や鳥は特定の餌が必要になります。例えば、トカゲの乾燥虫やオウムのペレットは代わりが効きにくいです。もし1ヶ月分の準備があれば、復旧までの時間を安心して過ごすことができます。

1-2. 家族とペットの食事ニーズの違い
人間の防災食はカロリーや栄養を重視しますが、ペットは種類ごとに必要な食事や水の量が違ってきます。犬や猫はドライフードや缶詰、爬虫類は乾燥や冷凍の餌、鳥はシードやペレットが必要になります。水も、成人は1日2~3リットル、犬は体重1kgあたり0ml、爬虫類や鳥は少量でも清潔さが大事になります。これらの違いを考えて、家族全員とペットの分を準備しましょう。
1-3. 1ヶ月分の準備のメリット
1ヶ月分の食事と水を用意しておくと、短期的な混乱を乗り越えられるだけでなく、避難所や仮住まいでの生活にも対応する事ができます。ペットは環境が変わると食欲が落ちることがあるので、普段と同じ餌があると安心です。人間もペットも、十分な栄養を確保することで、災害時の体調管理がしやすくなります。また、事前の準備は、緊急時の心の余裕にもつながります。

家族のための食事と水の準備
家族が大災害を乗り切るために、1ヶ月分の食事と水を効率的に準備する方法をご紹介します。保存のしやすさ、栄養、収納スペースを考えたプランを立てましょう。
2-1. 食事の選び方と必要な量
大人の1日分のカロリーは約2,000kcalで、1ヶ月だと60,000kcal。4人家族なら240,000kcalが目安です。以下のような食品を選ぶと良いです。
レトルト食品:
親子丼やミートソース(1食400kcal、賞味期限2~3年)は温めずに食べられます。
乾燥食品:
インスタント粥やスープ(200gで8~10食分)は軽くて場所を取りません。
缶詰:
サバや果物(1缶150~200g)は栄養が豊富で、5年以上保存できるものも多いです。
栄養食品:
カロリーバー(1本200kcal)は小さくて持ち運びやすいです。
*1人あたり1日3食で90食、4人家族なら360食を用意します。賞味期限が異なる食品を組み合わせて、3ヶ月ごとに確認しましょう。

2-2. 水の準備と管理のポイント
大人は1日2~3リットルの水が必要で、4人家族なら1ヶ月で240~360リットルになります。以下のような方法で準備しましょう。
ペットボトル:
2リットル×120本を用意します。賞味期限は1~2年で、涼しくて暗い場所がよいでしょう。
折りたたみタンク:
10リットルのタンクは省スペースで、1家族に3~5個がおすすめです。
簡易浄水器:
携帯型の浄水器(1分で1リットル)は、非常時の水確保に便利です。
*水は重いので、玄関やキッチン、リビングに分けて保管します。賞味期限をノートにメモして、半年ごとにチェックしましょう。
2-3. スペースを有効に使う収納のアイデア
限られたスペースで効率よく収納するには、こんな方法がおすすめです。
密閉袋:
米や麺類を500gずつ密閉袋に入れ、湿気や虫から守ります。
収納ボックス:
40×30cmの防水ボックスに食品を種類別に整理しておきます。
家具の下を活用:
キッチンの棚下やベッド下に、専用の収納スペースを作っておきます。
*食品は種類ごとにラベルを貼り、賞味期限の早いものを手前にしましょう。年に1回、家族で在庫を見直し、消費しながら補充しましょう。

ペットのための食事と水の準備
ペットの種類に合わせた食事と水の準備は、災害時の健康を守るために重要です。犬、猫、爬虫類、鳥に合わせた具体的な方法をご紹介します。
3-1. ペットの食事選びと量の目安
ペットの食事は、普段食べているものと同じにして、ストレスを減らしてあげましょう。
1ヶ月分の目安はこんな感じです。
犬:
10kgの中型犬は1日200gのドライフード、30日で6kg。賞味期限1年のものを選ぶ。

猫:
4kgの成猫は1日80gの缶詰、30日で2.4kg。3年保存可能なものを選ぶ。
爬虫類:
イグアナは乾燥野菜(1日2g)、30日で60g。密閉容器で保存する。
鳥:
オカメインコは1日12gのシード、30日で360g。湿気対策が必要。
*ペットの食欲や体調に合わせて、10%多めに準備するとよいです。賞味期限は6ヶ月~1年で、半年ごとにチェックしましょう。
3-2. ペットの水の準備
ペットの水の量は種類で異なります。
犬:
体重1kgあたり50ml(10kgで1日0.5リットル、30日で15リットル)。
猫:
体重1kgあたり40ml(4kgで1日0.16リットル、30日で5リットル)。
爬虫類:
イグアナやカメは1日50ml、30日で1.5リットル。清潔さが大事。
鳥:
オカメインコは1日20ml、30日で0.6リットル。
*2リットルのペットボトルをペット用に分け、犬なら8本、猫なら3本を用意します。爬虫類や鳥は500mlボトルで管理しやすくします。
3-3. ペットの食事の保存方法
ペットの食事を長持ちさせるには、以下を試しましょう。
ドライフード:
犬や猫のフードは、5kg用の密閉容器に乾燥剤を入れて保管します。

乾燥餌:
爬虫類の乾燥野菜や虫は、ジッパー袋に小分けして湿気を防ぎます。
シード:
鳥の餌は、密閉容器(1kg用)に乾燥剤を入れて保存します。

缶詰:
猫や小型犬用は、賞味期限3年のものを涼しい場所に保管します。
*ペットフードは人間の食品と別の場所に置き、ラベルで種類と期限を管理しましょう。
3ヶ月ごとに確認し、期限が近いものは普段の食事に使うとよいです。
食事と水の賢い管理と更新のコツ
1ヶ月分の食事と水を効率よく管理するには、定期的な更新が大切です。品質を保ち、無駄を減らす方法をご紹介します。
4-1. 更新の基本
古いものから使う:
賞味期限の近いものを先に消費し、新しいものを補充します。期限をカレンダーに記録するとよいです。
普段の食事に活用:
レトルトやドライフードを週末の食事に取り入れ、常にストックを新しいものにします。
ペットフード:
犬や猫のフードを週1回の食事に、爬虫類の乾燥餌は3ヶ月ごとに更新します。
4-2. 管理リストの作り方
家族で共有できる管理リストを作りましょう。
人間用:
レトルト90食/人、缶詰30個/人、水2リットル×30本/人。
ペット用:
犬6kg、猫2.4kg、爬虫類60g、鳥360g、水は種類ごとの量。
保管環境:
温度15~25℃、湿度50%以下、暗い場所。
リストをキッチンに貼り、毎月1回確認します。
4-3. スペースを有効に使う収納アイデア
人間用:
キッチンの下やクローゼットに、防水ボックスで整理しておきます。
ペット用:
ボックスにペットの餌を小分けして入れておきます。爬虫類の乾燥餌は密閉袋に入れます。
共有スペース:
水は玄関近くの棚、食品はリビングの収納に入れます。

今日から始める準備のステップ
無理なく進められる、具体的な準備の流れをご紹介します。家族とペットのニーズに合わせて、計画的にスタートしましょう。
5-1. 必要量をリストアップ
家族とペットの人数、種類を書き出します。例:4人家族、犬1匹、イグアナ1匹。人間は1人90食、水240リットル、犬は6kg、水15リットル、爬虫類は60g、水1.5リットルを計算。
5-2. 購入を計画
予算を分ける:
1ヶ月分を3回に分けて購入します。レトルトや缶詰はまとめ買いします。
ネットで購入:
オンラインショップで賞味期限の長い商品を選び、送料無料を活用します。
専門店で:
爬虫類の乾燥餌や鳥のシードは、品質を確認して購入します。
5-3. 保管場所を確保
涼しく暗い場所(15~25℃)を選び、防水や防虫対策を行う。ペットフードは人間の食品と分けて、ラベルで管理します。爬虫類の餌は、湿気対策を徹底しましょう。
5-4. 定期的に確認
3ヶ月ごとに在庫をチェックし、期限が近いものは普段の食事で使います。ペットの健康状態が変わった場合、必要量を見直しましょう。

早わかり表:食事と水の準備ポイント
| 項目 | 人間 | ペット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 食事量 | 1人90食(60,000kcal) | 犬6kg、猫2.4kg、爬虫類60g、鳥360g | 普段と同じ食事を選ぶ |
| 水の量 | 1人240~360L(2L×120本) | 犬15L、猫5L、爬虫類1.5L、鳥0.6L | 清潔な水を小分けで |
| 保存方法 | 密閉袋、防水ボックス | 密閉容器、乾燥剤、ジッパー袋 | 湿度50%以下、15~25℃ |
| 更新 | 3ヶ月ごと消費・補充 | 半年ごと確認、普段使いで更新 | 古いものから使う |
| 収納スペース | キッチン下、リビング | ペット専用ボックス | ラベルで種類と期限を管理 |
まとめ:家族とペットを大災害から守る準備を始めよう
大災害に備えるには、家族とペットの1ヶ月分の食事と水を賢く準備することが大切です。人間用のレトルトや缶詰、ペットのフードやシードを、種類ごとにしっかり揃えましょう。以下のポイントを参考に、さっそく今日から準備をはじめてみましょう。
必要量を把握:
家族とペットの分を計算し、少し多めに用意する。
品質を保つ:
密閉袋や容器で、湿気や虫を防いでおく。



