
災害時に家族とペットを守るためには、ペットと一緒に避難できる場所を事前に知っておくことが重要です。この記事では、ペット同伴が可能な避難所の探し方や、リサーチの具体的な方法を初心者にもわかりやすくご紹介していきます。
避難所を事前に調べる必要性
災害が起きたとき、避難所は命を守る大切な拠点になります。しかし、ペットを連れていけるかどうかは施設によって異なってきます。事前に調べておけば、慌てずに適切な場所へ避難する事ができます。逆に、調べてなかった場合は、避難先でペットが受け入れられず、困った事態になってしまいます。
1-1. なぜ避難所を事前に調べる必要がある?
災害時には、避難所の開設状況やルールが地域や災害の種類によって大きく異なります。また、すべての避難所がペットを受け入れるわけではありません。事前に調査することで、どの施設がペット受け入れ可なのか、どんな準備が必要か(たとえば、専用エリアの有無や健康証明の提示)を把握しておく事ができます。
1-2. 調べていないとどんな問題が起こる?
避難所の情報を事前に調べていないと、災害時にペットが受け入れられず、困った状況になることがあります。2018年の西日本豪雨では、ペット同伴不可の避難所に到着した飼い主が、車や公園で過ごすことを余儀なくされ、ペットが熱中症やストレスで体調を崩した事例が報告されています。主な問題点は次の通りです。
(1)避難先が見つからず、危険な場所に留まるリスクが高まる。
(2)ペットや家族の精神的負担が増える。
(3)ペットの健康が損なわれる(ストレスによる食欲低下や病気)。

1-3. ペットの種類による避難所の対応の違い
ペットの種類によって、避難所の受け入れ条件は異なります。犬や猫は比較的受け入れられやすいですが、爬虫類や鳥はケージのサイズや温度管理が課題になりです。環境省のガイドラインでは、ハムスターなどの小動物は小型ケージで対応可能ですが、大型犬は広いスペースや屋外エリアが必要とされています。たとえば、鳥は寒さに弱いため、保温器具が使える避難所を選ぶ必要があります。こういった事を調べていないと、爬虫類の温度管理ができず体調を崩したり、犬が狭いスペースでストレスを感じたりするリスクが高まります。ペットに合った避難所を事前に知っておけば、こうしたトラブルを避ける事ができます。
1-4. 調査で得られるメリット
避難所を事前に調べておけば、どこに行くべきか、何を準備すべきかが明確になり、災害時の混乱を減らせます。たとえば、ペット専用のエリアがある避難所なら、準備するケージのサイズも事前にわかります。

ペット同伴避難所の探し方とリサーチのコツ
ペット同伴可能な避難所の情報は、自治体のウェブサイトや防災ガイドから簡単に集められます。環境省のチェックリストを活用しながら、誰でもできるリサーチ方法をご紹介します。
2-1. 自治体のウェブサイトとハザードマップを活用
まず、地元の自治体ウェブサイトをチェックしましょう。総務省のハザードマップポータルサイト(無料)を使えば、住所を入力して近くの避難所を簡単に見つける事ができます。リサーチのコツは次の通りです。
(1)自治体サイトで「ペット 避難所」と検索します。
(2)防災ガイドのPDFをダウンロードして確認します。
(3)地図アプリで避難所の位置をメモします。
2-2. 電話や現地訪問で詳しく調べる
ウェブの情報だけではわからないこともあります。自治体の防災課に電話して、具体的なルールを聞いてみるのがおすすめです。環境省も、実際に避難所を訪れて確認することを勧めています。
リサーチ方法:
(1)避難所の名前と住所をリストアップします。
(2)「ペット同伴のルール」を電話して質問してみます。
(3)時間があるなら現地を訪れてスペースや設備を確認します。
2-3. 民間施設や他の選択肢もチェック
公的避難所以外にも、ペットホテルや動物病院を候補にしましょう。
リサーチ方法:
Googleマップで「ペットホテル災害対応」と検索し、予約ルールを確認します。複数の選択肢を持っておくと、安心感がぐっと増えます。

ペット同伴避難所のルールと準備のポイント
調べた避難所のルールに合わせて、ペットの準備を進めていきましょう。
3-1. 避難所のルールを把握する
多くの避難所では、ペットは人間のエリアと分けて、屋外や専用スペースで飼育する事が多いです。また、ケージの使用や糞尿の処理が必須とされています。犬や猫はリードを着け、爬虫類や鳥は温度管理用の道具を持参する必要があります。ルールを知らないと、たとえばペットの鳴き声で他の避難者とトラブルになることもあるようです。
3-2. 犬と猫のための準備
犬は大型の場合、広い屋外スペースが必要になります。猫にはキャリーケースを用意しましょう。また、しつけ(吠えない訓練など)をしておきましょう。
準備のポイント:
5日分の餌と水、健康証明書をバッグに入れておきます。大型犬の場合リードの長さを
調節しておくと、狭い避難所でも動きやすくなります。
3-3. 爬虫類と鳥のための準備
爬虫類は保温器具、鳥はケージの固定具が必要になります。温度管理の記録をつけておくと安心です。
準備のポイント:
獣医師の連絡先と健康状態のメモを用意します。鳥は寒さに弱いので、保温シートを持参するとよいでしょう。

3-4. 民間施設や代替場所の活用
公的避難所が難しい場合、ペットシッターや動物病院を検討しておきましょう。その際は、複数の預かり先をリストアップしておくとよいです。
実践ステップ:避難計画の作り方
避難所調査を活かして、具体的な避難計画を作ってみましょう。
4-1. 情報を集めてリスト化
自治体のウェブサイトで避難所をリストアップします。ペット対応の有無をチェックし、
ノートやアプリで整理しておきます。少なくとも3カ所の候補をピックアップしておくと安心です。
4-2. 現地でルールや設備を確認
電話や訪問で、避難所のルールやスペースをチェックしておきます。家族で話し合い、ペットに合った場所を選びましょう。
4-3. 避難計画を具体化
避難ルートを地図アプリで確認し、準備物をバッグに入れます。防災アプリで、避難シミュレーションをしてみましょう。家族で役割を分担すると避難時間も短縮できます。
4-4. 定期的な見直しと練習
年に2回、リストを更新します。また、事前にペットがキャリーに慣れるよう練習をしておきます。例えば犬をケージに入れる練習をしておくと、災害時に慌てなくてすみます。

早わかり表:ペット同伴避難所のチェックポイント
| 項目 | 内容 | 確認方法 | ペットごとのポイント |
|---|---|---|---|
| 同伴可否 | ペットOKかどうか | 自治体サイトで検索 | 犬・猫: 屋外スペース確認 |
| ルール | ケージやリードの義務 | 電話で質問 | 爬虫類: 保温器具持参 |
| 代替場所 | ペットホテルなど | Googleマップ | 鳥: 小型ケージ準備 |
| 準備物 | 餌や証明書 | 防災ガイド参照 | 全種: 5日分の備蓄 |
まとめ:避難所の事前調査を行い万が一に備える
災害前に避難所を調べておくことは、ペットと家族の安全・安心を維持する為にとても重要な事です。どこに行けるか、どんなルールがあるかを知っておけば、災害時でも混乱を避けられます。さっそく以下のステップから始めていってみましょう。
情報収集:
自治体サイトで避難所をチェックする。
ルール確認:
電話や訪問で詳しく調べる。
計画作り:
ペットに合った避難プランを考える。
定期練習:
訓練を定期的に行い、万が一に備える。


