
猫のふわふわした毛並みに触れると、心が癒されますよね。でも、猫自身が体を舐めてきれいにする習性が、意外なトラブルを招くことがあります。それが「毛玉」です。飲み込んだ毛が消化管内で固まり、塊になる現象です。特に春と秋の換毛期は毛の抜け替わりが激しく、リスクが高まります。さらに地震や台風などの災害で避難生活になると、猫は不安から過剰に毛づくろいをしてしまい、毛玉ができやすくなるのです。この記事では、毛玉ができるメカニズムからスタートし、日常ケアの利点や放置の危険性、具体的な予防法、災害時の備え、おすすめアイテムまで、くわしく解説していきます。
毛玉ができるプロセスをしっかり把握しよう
猫は自分の体を丹念に舐めて清潔を保ちます。これは皮膚の汚れを除去したり、体温調整
をしたりする重要な行動になります。でも、猫の舌には無数の小さな逆棘(ぎゃくきょく)があり、抜け毛が絡みつきやすいのです。舐め取った毛は無意識に飲み込まれ、胃や腸へと運ばれます。野生時代は獲物の毛も同様に処理していたため、この習性は自然なものですが、室内飼いの現代猫には負担になることがあります。1日に何度も全身を舐める子は、知らず知らずのうちに大量の毛を摂取してしまう事になります。
1-1. 飲み込んだ毛の体内での変化
胃に到達した毛は水分を含んで絡み合い、塊を作ります。通常は腸の蠕動運動により便
と一緒に体外へ出ますが、毛の量が多すぎたり腸の動きが鈍ったりすると、胃に留まって
吐き出されたり蓄積したりします。吐き戻しは猫にとって日常的な行動ですが、頻度が
増えると胃壁を刺激し、負担が大きくなります。たとえば、直径2cmほどの毛玉が胃内で形成されると、食べ物の通り道を塞ぎかねません。獣医師によると、約8割の毛玉は自然に排出されますが、残り2割は炎症や閉塞の原因になると指摘されています。
1-2. 毛玉リスクが高い猫のタイプ
ペルシャやヒマラヤンなど長毛種は毛量が多く、特に注意が必要です。短毛種でも室内
飼育で温度変化が少ない環境では、年中少量の毛が抜け続けます。子猫は消化器官が未熟で、シニア猫は腸の運動機能が衰えるため、どちらもリスクが高いと言われています。肥満猫は腹部脂肪で腸が圧迫され、蠕動が弱まりやすいです。また、神経質な性格の子や多頭飼育の環境では、ストレスから過剰グルーミングが増え、毛玉形成が早いと言われています。データでは、長毛種の約6割が生涯に一度は毛玉症状を経験するとされています。

1-3. 毛玉の形状と初期兆候
胃内の毛玉は細長い棒状や丸い球状が一般的です。兆候としては、咳き込むような空嘔吐、食後の吐き戻し、便秘傾向、腹部の張り感などです。猫は痛みを隠す動物なので、飼い主が気づいた時には症状が進行しているケースも少なくありません。動物病院ではレントゲンやエコー検査で毛玉の位置を特定できます。吐き戻された毛玉はソーセージ型が多く、胃内で固まるとテニスボール大になることも。。早めのサインとして、食欲のムラ、毛づくろい時間の延長、便への毛混入などが挙げられます。毎日のお腹タッチと吐き戻しチェックが発見の鍵になります。
1-4. 毛玉が全身に及ぼす悪影響
消化不良から栄養吸収が阻害され、体重減少や活力低下を招く事があります。免疫力低下で感染症にかかりやすくなるリスクも出てきます。たとえば、胃の慢性刺激が腎臓や肝臓に波及し、長期的な臓器負担に繋がることもあります。腸閉塞に至ると緊急手術が必要で、費用は15万円前後かかる場合も。。精神的にも吐き気のストレスで猫が引きこもったり攻撃的になったりしてきます。獣医師は「毛玉は軽視されがちですが、全身の健康を
脅かす要因」と警鐘を鳴らしています。
日常ケアで得られる数々のメリット
毛玉予防を日課にすれば、猫の体調を安定させる事ができます。ケア中に皮膚や毛並みを観察することで、皮膚病やノミの早期発見にもつながります。又、ブラッシングは猫にとって心地よいマッサージとなり、飼い主のストレス解消効果もあります。
2-1. ストレスの軽減効果
もつれた毛が皮膚を引っ張ると不快感が増し、さらに舐めて悪循環になります。研究によるとでは定期ブラッシングでストレス指標が15〜25%低下すると報告されています。猫のゴロゴロ音が増えれば、飼い主の幸福感もアップします。
2-2. 室内環境の清潔キープ
ケアで抜け毛の散乱が減り、掃除の手間が軽くなります。ブラシで8〜9割の抜け毛を除去できれば、家具や床の毛が減り空気中の浮遊毛も減少します。

2-3. 高齢猫へのやさしいケア
7歳以上の猫は消化機能が衰えます。ケアで排出を促し、体重や腹部状態を観察するようにしましょう。また、ケアにより嘔吐による脱水を防ぎ腎臓病リスクも軽くする事にもつながります。
2-4. 医療費の大幅カット
予防で通院頻度が減り、数千円〜数十万円の出費を抑える事ができます。毛玉除去の内視鏡処置は8万円前後ですが、ケアなら月数百円で済みます。
ケアを怠った場合の深刻なトラブル
ケアを後回しにすると小さな吐き戻しが積み重なり、重症化する場合があります。獣医師の統計では毛玉関連受診は年間数万件で、放置による緊急搬送も目立ってきています。
3-1. 嘔吐と食欲不振
胃の毛玉で食物が逆流し、食事が苦痛になる場合があります。体重が急減し被毛のツヤが失われます。1週間で0.5kg減も珍しくありません。
3-2. 腸閉塞の危機
毛玉が腸を詰まらせると激痛と連続嘔吐、脱水症状になります。手術成功率は約75%と言われ、後遺症リスクもあります。
3-3. 皮膚トラブル
表面の毛玉で通気性が悪化し細菌が繁殖します。掻き傷から膿皮症や白癬に発展し、数ヶ月治療が必要な場合も。。
3-4. 心の負担
不快感で猫が隠れたり噛みついたりしてきます。
3-5. 災害時の急激悪化
避難ストレスでグルーミングが過剰になり、毛玉が急増します。また、避難所での嘔吐は衛生面で問題になってきます。

毎日の毛玉ケアの手順
ブラッシング・食事・サプリ・環境整備を組み合わせ、猫の反応を見ながら進めます。
1日数分でOKです。
4-1. ブラッシングのコツ
毛質に合ったブラシを選択します。短毛は週3回、長毛は毎日5分。
準備:ブラシを体温近くに温めます。
手順:首→背中→脇の順で毛並みに沿って優しく行います。腹部は最後に。
締め:撫でて褒め、おやつで終了します。
ポイント:嫌がる子は1分から始め、徐々に慣らします。
4-2. 食事で排出を助ける
高繊維フードへ徐々に移行します。
開始:現フードと新フードを1:1で混ぜます。
調整:1週間ごとに新フード比率を上げ、便をチェックします。
継続:毛混じり便が出たらOK。
水分:ウェットフード併用で1日60ml以上摂取させます。

4-3. サプリメントの活用
マルトペーストを週2回にします。
初回:指先に少量つけて味見します。
ルーティン:夕食後に固定します。
記録:嘔吐回数や便の状態をメモします。
4-4. 生活環境の整備
換毛期は空気清浄機稼働し、猫草を設置します。
配置:キャットタワーにセルフブラシを置いておきます。
湿度:50〜60%を維持します。加湿器で乾燥を防止しましょう。
モニタリング:週1回、便と嘔吐状況を総チェックします。
災害時の毛玉対策
避難時はストレスで毛づくろいが増加します。以下に対策をまとめてみました。
5-1. 避難バッグ必須アイテム
小型ブラシ・ペーストを常備します。
内容:3日分フード・水・トイレ・毛玉ケア用品。
携帯性:軽量バッグの外ポケットにいれておきます。
予備:ペースト2本以上。
5-2. 到着直後のケア
落ち着いたら即ブラッシングします。
優先順位:水分補給→ケア。
場所:キャリー内で簡易的に行います。
観察:耳の位置や尻尾の動きでストレスを判断します。
5-3. 長期避難時の対応
グッズで蓄積を防止します。
水分:ウェットフードで腸内保湿します。
衛生:嘔吐物は即処理します。ウェットティッシュ必須です。
リラックス:お気に入り玩具で気分転換させてあげましょう。

信頼できるおすすめグッズ
猫の毛玉ケアにぴったりの実績あるアイテムを厳選しました。どれも獣医師推奨&口コミ高評価!
6-1. ロイヤルカナン ヘアボール ケア
サイリウムなど食物繊維が毛玉を包み込んでスムーズに排出します。長毛種の定番フードです。
6-2. 現代製薬 スッキリン
マルトエキス+オリゴ糖で腸内を整え、毛玉を自然に排出します。チューブタイプで少量ずつ与えやすいです。
6-3. ペティオ ソフトラバーブラシ
柔らかラバーで抜け毛を9割以上キャッチします。皮膚に優しく、ブラッシング嫌いの猫もリラックスできます。
6-4. グリニーズ 毛玉ケアスナック
高繊維+ビタミン配合のおやつで、遊びながら毛玉予防できます。1日3〜5粒でOK。
早わかり表:毛玉ケアおすすめグッズ
おすすめグッズ一覧になります。参考にしてみてください。
| グッズ名 | 種類 | 価格目安 | 効果 |
|---|---|---|---|
| ロイヤルカナン ヘアボール ケア | ドライフード | 400g 約1,600円 | 食物繊維で毛玉排出促進 |
| 現代製薬 スッキリン | ペースト | 50g 約800円 | マルトエキスで腸をスムーズに |
| ペティオ ソフトラバーブラシ | ラバーブラシ | 約1,200円 | 抜け毛除去&マッサージ効果 |
| グリニーズ 毛玉ケアスナック | おやつ | 150g 約550円 | 遊びながら毛玉予防 |
まとめ:毎日のケアで愛猫の未来を守る
毛玉はストレスや換毛期に急増しやすく、災害時の避難生活ではさらにリスクが高まっていきます。でも、毎日の3〜5分ブラッシングと高繊維フード・ペーストなどを使う事で、胃腸をスッキリ保ち、吐き戻しや腸閉塞をしっかり予防する事ができます。避難バッグにブラシやペーストを常備し、家族でケアを分担しながら、日常も災害時も愛猫の健康を守り続ける事ができます。さっそく今日から、ブラシを手に取って愛猫のケアを始めてみましょう。


