
小さな子どもと犬や猫を一緒に育てているご家庭から、「いざというとき、どうやって両方を連れて逃げればいいの?」というご相談を本当に多くいただきます。私自身も子どもと猫を育てているので、その不安が痛いほどわかります。今回は、実際に経験した方々の声を参考にしながら、子どもとペットを同時に守るための準備を、できるだけわかりやすく、かつ詳しくまとめました。ぜひ最後までお読みいただき、ご家庭の備えに役立てていただければ嬉しいです。また、本記事では、避難のときに起こりやすい困りごとから、具体的な準備の進め方、子どもとペットの両方に必要なアイテム、そして「これがあると本当に助かった」というグッズまで、順を追って詳しくご紹介していきます。
子どもとペットがいる家庭が直面する現実的な課題
子どもとペットがいる場合、避難は「自分だけ逃げればいい」というわけにはいきません。両方を同時に守るための準備が欠かせません。
1-1 避難開始までの「数分」が勝負になる
地震が起きた瞬間、子どもは泣き出したり固まったりします。一方、ペットは驚いてベッドの下や押し入れに隠れてしまうことが多いです。「子どもを抱えて、ペットを探して……」とやっているうちに、貴重な時間が過ぎてしまいます。特に夜中の地震では、停電による暗闇の中で、子どもとペットを同時に探すのは非常に危険です。だからこそ、普段から「3分以内に玄関に集合」という練習をしておくと、いざというときに慌てずに済みます。玄関に小さなライトを置いておくだけでも、夜間の避難がぐっと楽になります。さらに、子どもが寝ている部屋のドアに「地震のときはすぐに開ける」などと書いたシールを貼っておくと、迷わず行動できます。
1-2 避難所での衛生管理が想像以上に大変
避難所では、おむつ替えとペットのトイレが同じタイミングで重なることがよくあります。狭いスペースで両方をこなすのは、かなり大変ですし、子どもがペットの毛でかゆくなってしまうこともあります。また、ペットがストレスで下痢をしてしまうケースも少なくありません。事前に防水シートや簡易トイレを準備しておくと、こうしたストレスがぐっと減ります。さらに、子ども用とペット用のゴミ袋を色分けしておくと、処理がスムーズになります。匂いが気になる場合は、消臭効果の高いゴミ袋を選ぶと、周囲への配慮にもつながります。
1-3 周囲への配慮も忘れずに
最近はペット同伴で避難できる場所が増えていますが、やはり周囲の方への配慮は必要です。ワクチン証明書や狂犬病予防接種の証明書をすぐに出せるようにしておくと、安心して受け入れてもらえます。また、ペットが吠えたり鳴いたりしないよう、普段から「静かにする」訓練をしておくことも大切です。「おすわり」「待て」をしっかり覚えさせておくと、避難所でも落ち着いて過ごせます。
1-4 車中泊になったときのリスク
避難所が満杯で車中泊になるケースも増えています。子どもは狭い車内でぐずりやすく、ペットは暑さや寒さで体調を崩しやすいです。特に夏場は車内の温度が急激に上がるため、窓に貼る遮光シートやバッテリー式の扇風機が必須です。冬はカイロや毛布を多めに準備し、子どもとペットがくっついて暖を取れるようにしておくと安心です。

家族みんなで作る避難計画の立て方
準備の第一歩は、家族で「どうやって逃げるか」を決めることです。小さな子どもでも参加できるように、簡単な役割を決めてあげると、自然と意識が高まります。
2-1 避難ルートは最低3つ確保する
自宅から避難所までの道を、3パターン以上地図に書き込んでみましょう。子どもを抱っこしながら歩くことを考えると、普段より時間がかかります。坂道が多い地域では、車で高台まで移動するルートも検討しておくと安心です。実際に歩いて時間を計測し、「子どもを抱えて20分かかった」などメモしておくと、より現実的です。地図は冷蔵庫に貼っておき、家族みんなが見られる場所にしておきましょう。
2-2 役割分担を決めておく
お父さんが子ども、お母さんがペット、というように役割を決めておくと動きやすいです。ひとり親の場合でも、近所の方と「いざというときは声をかけ合う」約束をしておくだけで、心強い味方になります。また、子どもには「自分の靴を履く」「リュックを背負う」といった簡単な役割を与えると、達成感が得られます。役割を紙に書いて貼っておくと、忘れにくいです。
2-3 月に1回の避難訓練が効果的
夜や食事中など、いろんなタイミングで練習してみましょう。タイマーをセットして「3分で集合!」と声をかけると、ゲーム感覚で楽しめます。「今日は3分で玄関に集合できたね」と褒めてあげると、子どもも楽しんで参加してくれます。
2-4 近所との「助け合いネットワーク」を作る
同じように子どもやペットを飼っているご近所さんと、連絡先を交換しておきましょう。
「地震が起きたら、まずLINEで安否確認」という約束だけでも、いざというときの安心感が違います。地域の防災訓練に参加すると、自然と顔見知りが増えて助け合いやすくなります。

子どもを守るために必要な準備
子どもは災害の影響を長く引きずりやすいので、心と体の両方を守る準備が大切です。
3-1 子どもがパニックになったときの対応
怖がって動けなくなったときは、まず抱きしめて「ここにいるよ」と声をかけます。一緒に深呼吸をすると、驚くほど落ち着いてくれます。お気に入りのぬいぐるみや絵本を必ず持たせてあげるとよいでしょう。「ママと一緒なら大丈夫」という安心感を与えることが、何よりの心のケアになります。避難先でも、毎日同じ時間に絵本を読む習慣を続けると、子どもが落ち着きやすいです。
3-2 子どもの持ち物リスト
母子手帳と保険証(コピーでも可・防水ケースに入れる)
着替え3~5日分(下着・靴下は多めに)
おむつやおしりふき(1日分×7日が目安)
液体ミルク(明治 ほほえみ らくらくミルク 240ml缶が便利です)
常温で食べられる離乳食やおやつ(ビスコ保存缶など)
保湿クリーム(かゆみが出やすいのでキュレルがおすすめ)
体温計と解熱剤(子ども用)
好きな絵本1~2冊
*これらを小さなリュックにまとめて、子ども自身が背負えるようにしておくとよいです。
3-3 抱っこ紐は必ず2種類用意
ベビーカーだと通れない道も多いので、抱っこ紐は必須です。エルゴベビーやベビービョルンのようなしっかりしたものと、簡易的なスリングの2種類があると、状況に応じて使い分けられます。長時間抱っこしても疲れにくいものを選んでおくと避難中も安心です。

ペットを守るために必要な準備
ペットは言葉を話せない分、飼い主さんの準備が命綱になります。
4-1 迷子になっても戻ってきやすいように
マイクロチップはもちろん、首輪に連絡先を書いたタグをつけてあげましょう。最近は「ペット用迷子札シール」という防水のものが売っていて、とても便利です。迷子札には、飼い主の携帯番号と「ご褒美あり」と書いておくと、発見者が連絡してくれる確率が上がります。写真付きの迷子札もあるので、ぜひ活用してみましょう。
4-2 キャリーやケージに慣れさせておく
普段からキャリーを「安心できる場所」にしておくと、避難のときも嫌がりません。中に好きな毛布を入れて、たまにおやつをあげておくと効果的です。猫ちゃんの場合は、キャリーの上に布をかけて暗くすると落ち着きやすいです。週に1回はキャリーに入れてドライブに行く練習をするとさらに慣れやすいです。

4-3 ペット用の水とごはん
普段食べているフードを小分けにして、7日分は準備しておきましょう。水は人間用と別に、ペット用も確保しておきましょう。
4-4 ペットのストレス対策
災害時は、ペットも大きなストレスを感じます。フェリウェイ(猫用)やアダプティル(犬用)のスプレーをキャリーに吹きかけておくと、落ち着きやすくなります。お気に入りのおもちゃや毛布を一緒に入れてあげると、安心感が増します。
実際に役立つおすすめグッズ
ここからは、実際に使ってよかったもの、口コミで評判の良いものだけを厳選してご紹介します。
5-1 子ども用のおすすめアイテム
明治 ほほえみ らくらくミルク 240ml缶(常温OK、缶のまま飲める)
ピジョン おしりナップ 厚手タイプ(大容量で助かる)
ユニ・チャーム ムーニーマン ビッグより大きいサイズ(吸水力がすごい)
キュレル モイスチャーバーム(全身に使える)
ビオレu 泡ハンドソープ ポンプ(手軽に除菌)
5-2 ペット用のおすすめアイテム
アイリスオーヤマ 折りたたみソフトケージ PSC-560(軽量で組み立て簡単)
リッチェル ペット用ウォーターノズル(キャリーに取り付けられる)
ライオン ペットキレイ 除菌できるふきとりフォーム(匂い対策に)
ペットセーフ ドリンクウェル ペットファウンテン(停電時も使える手動タイプ)
ペット用ホッカイロ(冬の車中泊に)

5-3 家族みんなで使えるアイテム
安眠工場 防災セット ファミリープレミアム(子ども・ペット対応)
折りたたみ式ペットケージ Lサイズ(避難所でスペースを確保できる)
モバイルバッテリー式扇風機(夏の車中泊に必須)
パナソニック LEDネックライト(夜間の移動に便利)
子連れペット家庭の防災準備 早わかりチェックリスト
子連れペット家庭の防災準備 早わかりチェックリストになります。これを参考にしてみましょう。
| 項目 | 子ども用 | ペット用 | 家族共有 |
|---|---|---|---|
| 身分証明書 | 母子手帳・保険証 | マイクロチップ・迷子札 | 家族の連絡先メモ |
| 着替え・衛生用品 | おむつ・着替え・おしりふき | トイレシート・ウェットティッシュ | タオル・ウェットティッシュ |
| 水・食料 | 液体ミルク・おやつ | フード7日分・水 | 飲料水・非常食 |
| 医療品 | 常備薬・絆創膏 | 常備薬・ノミダニ予防薬 | 救急セット |
| 移動用品 | 抱っこ紐・ベビーカー | キャリー・リード | 懐中電灯・ラジオ |
| 心のケア | 絵本・ぬいぐるみ | お気に入りのおもちゃ | 家族写真 |
| 季節対策 | カイロ・保冷剤 | ペット用ホッカイロ | 遮光シート・毛布 |
実際にやってよかった「小さな工夫」
●玄関に「避難リュック置き場」を作った
●ペットのキャリーをリビングに常時置くようにした
●子どもの靴を玄関に2足常備
●ペット用の水を冷蔵庫に常備(ローリングストック)
●避難リュックの中に「家族の写真」を入れておいた
●毎月1回、リュックの中身を家族で確認する日を決めた
まとめ:子どもとペットがいる家庭だからこそ、今できる備え
小さな子供とペットがいるご家庭にとって、防災準備は確かに手間がかかります。でも、今日ご紹介したことを少しずつ進めていくだけで、いざというときに「全員を守れる」という大きな安心につながります。まずは家族みんなで避難ルートを歩いてみることなどから。その一歩が、子どもにもペットにも「パパ・ママと一緒なら大丈夫」という信頼を育ててくれます。準備が完璧でなくても、家族の絆が一番の防災力です。あなたと大切な家族が、どんなときも笑顔でいられますようにさっそく今日から一歩を始めてみませんか。


