
日本に住むペットを飼っているみなさんにとって、大きな地震や台風が起きたときの避難所生活は、とても心配なことですよね。ペットと一緒に避難所へ行けても、夜中にワンちゃんが吠えたり、猫ちゃんが鳴いたりすると、周りの人に迷惑をかけてしまうのではないか……。そんな不安を感じている飼い主さんは、実はとても多いんです。 実際に被災された方からよく聞く話では、「ペットと一緒にいたいのに、鳴き声のせいで居づらくなってしまった」「仕方なくペットを車に置くしかなかった」という経験談が少なくありません。 でも、今から少し準備をするだけで、この問題をかなり減らすことができます。その一番効果的な方法が、自分で作る「防音ケージ」です。 本記事では、災害前に防音ケージを準備する大切な理由から、日頃からできる鳴き声対策、おすすめの商品と材料、作り方の詳しい手順、そしてペット全体の防災準備までを、わかりやすく丁寧にご紹介していきます。これを読めば、ペットと一緒に安心して避難所で過ごせる準備が整いますよ。
災害前に防音ケージを準備しておくべき理由
避難所は普段の家とは全く違う場所であり、大勢の人が狭い空間で一緒に寝起きをするため、少しの音でも響きやすく、みんなが疲れている事もあり大きなストレスになってしまいます。そんな中で、防音ケージを事前に作っておくと、どんなメリットがあるのかを一つずつ見てみましょう。
1-1 周りの人の休息の邪魔にならない
防音ケージを使うと、ペットの鳴き声がかなり抑えられます。夜中に急に吠えたり鳴いたりしても、音が外に漏れにくくなるので、他の避難者の方がぐっすり眠れるチャンスがぐんと増えます。

1-2 飼い主さんの心に余裕ができる
急に鳴き始めたときに「どうしよう……」と慌てることがなくなります。事前にケージに慣らしておけば、落ち着いて対応できるので、心の負担がずいぶん軽くなります。避難所では小さなストレスがどんどん積み重なりやすいので、この余裕は本当に大きな助けになります。
1-3 ペットのストレスも軽減される
ケージの中は外からの騒音が届きにくくなります。避難所の人の話し声や足音、照明の明るさなどが気になりにくくなるため、ペット自身が落ち着きやすくなり、結果として鳴き声が減るという良い流れが生まれます。
1-4 長期避難でも毎日安定して使える
数日だけではなく、数週間以上続く避難生活でも、毎日同じケージを使い続けられます。
掃除が簡単で、汚れをサッと拭き取るだけで衛生的に保てるのも魅力です。ペットにとっても慣れた場所があると心の安定につながります。
1-5 同伴許可が続きやすくなる
避難所のルールでは「周りの人に迷惑をかけない」ことが何より大事です。鳴き声対策をしっかりしていると、「この飼い主さんはちゃんと管理している」と信頼されやすくなり、長い間ペットと一緒にいられる可能性が高まります。実際に事前準備をしている方は、避難所スタッフからも好印象を持たれることが多いようです。

日頃から取り入れたい鳴き声対策
防音ケージは災害時にとても頼りになるアイテムですが、日々の生活習慣を少し整えておくと、その効果が何倍にもなります。ペットの鳴き声のほとんどは「不安」「退屈」「ストレス」が原因です。今から少しずつ改善していけば、災害時にも落ち着きやすくなりますよ。ここでは、すぐに始めやすい対策を一つずつ見てみましょう。
2-1 一緒に過ごす時間を大切にする
留守番の時間が長い子ほど、不安がたまって鳴きやすくなります。帰宅したらすぐに遊んであげたり、たくさん撫でてあげたりするだけで、夜の鳴き声がかなり減ることが多いです。短い時間でもいいので、毎日決まった時間に「一緒にいる時間」を作るのがおすすめです。こうした積み重ねが、ペットの安心感を大きく育てます。
2-2 「静かに」のコマンドを教える
おやつやお気に入りのおもちゃを上手に使いながら、少しずつ「静かに」という合図を覚えさせましょう。最初は数秒だけ静かにできたらすぐに褒めて、ご褒美をあげます。徐々に時間を延ばしていくのがコツです。根気強く続けることで、避難所のような騒がしい場所でも、鳴き声を抑えやすくなる習慣がつきます。

2-3 十分な運動と遊びの時間を確保する
毎日のお散歩や室内での遊びで、体力をしっかり使わせておきましょう。疲れてくれると、夜に元気が余らず、自然と静かに寝てくれます。特に元気いっぱいの子は、この時間をしっかり確保するのが大事です。遊びのおもちゃやルートを変えると、飽きずに毎日楽しんでくれますよ。
2-4 室内の音環境を整える
厚手のラグを敷いたり、カーテンを増やしたりするだけで、部屋の音の反響が減ります。
ペットが周りの音に過敏に反応しにくくなるので、日常の鳴き声も抑えやすくなります。
さらに、壁に簡単な吸音シートを貼るのも効果的です。普段から静かな環境に慣れておくと、避難所の騒音にも強くなれます。
2-5 定期的な健康チェックを欠かさない
耳や喉に小さな異常があると、声が出やすくなることがあります。獣医師さんに定期的に診てもらう習慣をつけておくと安心です。小さな異変を早めに発見できれば、鳴き声のトラブルを未然に防げます。

材料で作る防音ケージ
これらを使えば、誰でも簡単に防音ケージを作れますよ。
3-1 ベースとなるケージ
アイリスオーヤマ ペットケージ 3段タイプ:
大きめのワンちゃんや猫ちゃんにもぴったりな人気のワイヤーケージです。組み立てがとても簡単で、防音材を貼り付けやすい形になっています。価格目安は8,000円〜12,000円くらいです。
3-2 底面の防振に最適なマット
ジョイントマット(厚さ1cm、アイリスオーヤマまたは同等品):
30cm×30cmの正方形タイプです。ケージの底に敷くだけで、足音や振動をしっかり吸収してくれます。1枚あたり100円〜200円と、とても安くて手軽に揃えられます。
3-3 内側に貼って吸音効果を高める素材
ロックウールボード 50mm厚:
中高音域の鳴き声をしっかり吸い取ってくれる優れものです。冬の避難所では断熱効果も期待できるので一石二鳥です。価格目安は1㎡あたり600円〜900円くらいです。
3-4 外側で音漏れをブロックするシート
リョービ サンダム遮音シート(または同等高密度ビニールシート):
ケージの外側に巻き付けるだけで音の通りをかなり防いでくれます。1m×1mで約1,200円〜1,800円です。これを重ねると遮音力がぐんと上がります。
3-5 自然素材で仕上げたい方に
ウッドファイバー吸音ボード(エコインシュレーションなど):
木質繊維でできたやさしい素材です。屋根部分や隙間に詰めて使うのにぴったりで、ペットにも安心です。価格目安は1㎡あたり900円〜1,400円くらいです。
3-6 すぐに使いたい方向けの市販品
ペットケージ防音カバー(楽天市場「ペットパラダイス」ブランドなど):
ファスナー付きで通気窓もついた便利なタイプです。DIYが苦手な方でも、これをかぶせるだけで防音効果が得られます。価格目安は4,000円〜7,000円です。
防音ケージの作り方(簡単ステップ)
ここでは、誰でも簡単に作れるように、ステップをわかりやすくまとめました。道具も家にあるものでほとんど揃いますよ。
4-1 準備するもの
上記の材料(ケージ、ジョイントマット、ロックウール、遮音シート、ウッドファイバーなど)を揃えましょう。必要な道具はハサミ、カッターナイフ、両面テープ、結束バンド、ガムテープくらいで大丈夫です。作業スペースは広めに取っておくと、材料を広げやすくて便利です。
4-2 基本の作り方手順
防音ケージの組み立ては、以下の順番で進めるとスムーズです。一つずつ丁寧にやっていきましょう。
1.底面全体にジョイントマットを敷き詰めます。
滑り止めテープを使って固定すると、後でズレにくくなります。
2.内側(側面と天井)にロックウールを貼り付けます。
両面テープと結束バンドを使って、しっかり固定しましょう。
3.外側全体を遮音シートで覆います。
隙間ができないように丁寧に巻き付け、端の部分はテープでしっかり塞ぎましょう。
4.屋根や残った隙間にウッドファイバーを詰めます。
これで最後の仕上げが完了です。
5.通気口は必ず残しましょう。
熱がこもらないように、メッシュ部分や窓は塞がないでくださいね。
6.ペットが素材を噛まないよう保護します。
ネットや布をかぶせてカバーすると、安全に使えます。
4-3 完成後の大切なポイント
完成したら、数日間ペットをケージに入れて慣らしておきましょう。最初は短い時間から始め、徐々に長くしていくのがおすすめです。災害時に「ここは安全な場所」とペットが認識してくれれば、落ち着きやすくなります。

防音ケージをさらに効果的に使うための追加対策
防音ケージを作っただけでも大きな安心材料になりますが、実際に災害時に最高のパフォーマンスを発揮させるために、以下の追加対策を合わせておくと効果がさらにアップします。
5-1 ケージ内の快適さを高める工夫
ケージの中にいつも使っているクッションやマットを入れておきましょう。ペットが慣れた匂いや柔らかい感触があると、避難所でもすぐに落ち着きやすくなり、鳴き声が減る効果が期待できます。また、ケージの底にジョイントマットを厚めに敷いておくと、振動だけでなく、冷えや硬さからも守れます。
5-2 通気性と温度管理の徹底
通気口を十分に確保した上で、夏場や冬場の温度対策を考えておきましょう。保冷剤や暖かい毛布を予備で準備し、ケージの外側に遮光シートを追加でかけるのもおすすめです。
ペットが暑さや寒さで不安になると鳴き声が増えるので、温度を安定させる工夫が鳴き声対策に直結します。
5-3 ケージ内のストレス軽減グッズ
ケージの中にフェロモン拡散器を置いたり、噛んでも安全なおもちゃを入れておきましょう。これらは不安を和らげ、鳴き声を抑える効果が科学的に認められています。避難所でケージに入れざるを得ない時間が長くなっても、ペットが穏やかに過ごせます。
5-4 ケージのメンテナンスと予備対策
完成したケージを定期的に掃除し、材料の劣化をチェックしましょう。特にロックウールや遮音シートは湿気で劣化しやすいので、予備のシートを1セット準備しておくと安心です。また、ケージの持ち運び用カバーを別に作っておくと、避難時の移動がスムーズになります。

早わかり表:防音ケージ材料の早見比較
防音ケージを作るための主な材料の、用途・特徴・価格目安が一目でわかるようにまとめました。これを見ながら予算やペットのサイズに合わせて選んでみましょう。
| 材料名 | 主な用途・特徴 | 価格目安(2026年現在) | おすすめポイント |
|---|---|---|---|
| アイリスオーヤマ ペットケージ 3段 | ベースとなるケージ。組み立て簡単で人気 | 8,000〜12,000円 | 防音材を貼りやすいワイヤー構造 |
| ジョイントマット 厚さ1cm | 底面の防振・振動吸収。とても安価で効果大 | 1枚100〜200円 | まずはこれから始めるのに最適 |
| ロックウールボード 50mm厚 | 内側吸音。中高音域の鳴き声をしっかり吸収 | 1㎡あたり600〜900円 | 鳴き声が多い子に特に効果的 |
| サンダム遮音シート | 外側遮音。音漏れを強力にブロック | 1m×1mで1,200〜1,800円 | 遮音力を最優先したいときに必須 |
| ウッドファイバー吸音ボード | 自然素材で隙間埋め・屋根仕上げ。ペットに優しい | 1㎡あたり900〜1,400円 | エコ志向・肌触りを重視する方に |
| ペットケージ防音カバー | 即席で使える市販カバー。DIY不要派におすすめ | 4,000〜7,000円 | すぐに使いたい・手間をかけたくない方に |
まとめ:避難所で必須の防音ケージを今から準備しよう
災害はいつ起きるかわかりません。だからこそ、今から簡単な準備をしておくことが、ペットとあなたの大切な時間を守る一番の方法です。このDIY防音ケージは、材料費も手間も少なくて済みます。防音ケージがあれば、避難所でも鳴き声の心配が少なくなり、一緒にいられる時間がぐっと長くなります。今日から少しずつ準備を始めていってみましょう。きっと、いざというときに「防音ケージを作っておいて本当によかった」と、心から思える日が来るはずです。


