
もし災害で断水が起きた場合、ペットも人も飲料水や生活用水を確保するのが大変になります。犬や猫は水分不足で体調を崩しやすくなりますし、人間も、水が足りないと脱水症状や
熱中症のリスクが高まる事になります。そのため、コンパクトで効率的な水の備え方への関心が高まってきているんです。
この記事では、ペットと人両方に役立つ、災害時の断水対策として、自宅でできるコンパクトな水の備え方をわかりやすくご紹介していきます。
災害時になぜ水の備えが必要なのか
災害時の断水は、ペットや人の生活に大きな影響を与えます。地震や台風で水道管が壊れたり、猛暑で水の需要が急増したりすると、飲料水や生活用水が不足しがちです。ペットの場合、犬や猫は体重1kgあたり1日約50mlの水が必要で、水が足りないと脱水症状や熱中症のリスクが上がります。魚や爬虫類は水質の悪化により、ハムスターや鳥などの小動物は給水器
の水不足で弱ってしまうことも多々あります。人間も、1人あたり1日2~3リットルの飲料水が必要で、不足すると疲れや頭痛、ひどい場合は意識障害につながってきます。
そこで、自宅でコンパクトに水を備える方法を覚えておけば、限られたスペースでも効率的に水を確保でき、避難所や在宅避難時の水分補給を支えてくれるはずです。ペットを飼っていないご家庭でも、飲料水や衛生管理のための水の準備は同じように重要です。この記事では、ペットと人両方に安全な水の備え方を、災害時の断水対策としてご紹介していきます。

自宅でできるコンパクトな水の備え方
2.1 ペットボトルで簡単ストック
ペットボトルは、手軽で場所を取らない水の備えとしてピッタリな容器になります。準備手順をご紹介します。
準備するもの:
ペットボトル(500mlまたは2L)を準備します。水はペットと人に安全な軟水にします。
ラベルシール:
購入日や賞味期限をメモする用です。
収納ケース:
積み重ねできるプラスチック製のものにします。
ストックの方法:
ペットボトルを買い、未開封のまま清潔に保管します。ペット用は体重1kgあたり1日50ml、人の場合は1日2~3Lを目安に、7日分(例:5kgの小型犬で1日250ml、成人は1日2L)を用意します。ラベルシールに購入日を書き、賞味期限(通常1~2年)を確認します。収納ケースに入れ、直射日光を避けた涼しい場所(玄関やクローゼット)に置いておきます。
衛生管理:
開封後は24時間以内に使い切ります。ペットボトルは定期的に洗い、詰め替える場合は煮沸消毒します。
ポイント:
ペットボトルは軽くて持ち運びやすく、避難時にも便利です。ペットには軟水を選びます。硬水だと尿路結石のリスクがあるので避けましょう。人間は、好みに合わせてレモン汁を少し加えると飲みやすくなります。

工夫:ペットボトルで簡単給水器
ペットボトルのキャップに小さな穴を開け、ストローを差し込むと、ペットに少しずつ水を与える給水器が作れます。人の飲用にも便利で、スペースを節約しながら水を管理できます。
2.2 折り畳み式タンク
スペースを節約したい方には、折り畳み式のウォータータンクがおすすめです。以下に手順をご紹介します。
準備するもの:
ウォータータンク(5~20L):食品衛生基準を満たすもの。
ポンプ式ノズル:
水を簡単に注げます。
防水バッグ:
タンクの保管や水漏れ防止に使います。
ストックの方法:
タンクを清潔に洗い、しっかり乾燥させます。飲料水を入れ、ペットと人の1日分(例:犬5kgで250ml、成人は2L)を基準に7日分を用意します。ポンプ式ノズルを付け、使いやすい高さ(キッチンや洗面台)に設置するといいです。使わない時は、防水バッグに入れ直射日光や高温を避けた場所に保管します。
衛生管理:
水は1~2か月ごとに交換します。タンク内部は食品用アルコールや煮沸で消毒します。
ポイント:
折り畳み式タンクは使わないときに小さく収納でき、避難所や車に持ち運びやすいです。ペットには小型タンク(5L)、人には中型(10~20L)が使いやすいですよ。
2.3 浴槽でたっぷり水を確保
浴槽は大量の水を貯めるのに最適です。ペットと人の生活用水に活用する方法をご紹介します。
準備するもの:
防水シート:浴槽を清潔に保ちます。
大型バケツ:
水を汲み出す用です。
簡易浄水器:
飲用に適した水にする為に使います。
ストックの方法:
浴槽を洗剤で洗い、よく乾燥させます。防水シートを敷き、水道水を満タンに貯めます(例:200L)。飲用には簡易浄水器を使い、ペットと人に安全な水を確保します。バケツで必要な分を汲み出し、ペットの給水器や人のボトルに入れます。

衛生管理:
水は1週間ごとに交換します。シートは定期的に洗いましょう。
工夫:浴槽の水量を目印で管理
浴槽の水に浮かべるプラスチックボール(例:ピンポン玉)に目盛りを書くと、残量がすぐにわかります。ペットと人の水を効率よく使えて、災害時でも安心感が違います。
断水時の水の使い方のコツ
3.1 ペットへの水の与え方
ペットに水を与えるときは、以下を守りましょう。
量の目安:
小型犬や猫は体重1kgあたり50mlを1日数回に分けて与えます。大型犬は1日1~2L。小動物は給水器で少量ずつ与えます。
与え方:
清潔なボウルや自作の給水器で与えます。ストレスで飲まない場合は、フードに少し混ぜて慣らします。
観察:
飲んだ後に吐き気や下痢がある場合は、獣医師に連絡します。魚や爬虫類は水の濁りや臭いをチェックします。
3.2 人への水の使い方
人間には以下を参考にしてみましょう。
量の目安:
成人であれば1日2~3Lを目安にします。
使い方:
飲用は浄水器で処理した水を使います。生活用水(洗顔や歯磨き)は浴槽の水を使います。
タイミング:
汗をかいた後や朝晩に飲むと効果的です。温めた水ならリラックスもできます。
災害前に準備しておきたいこと
今後、日本では、地震、台風、猛暑による断水リスクが続くとされています。ネットの声や専門家のアドバイス情報を基に、ペットと人に必要な準備をまとめてみました。
4.1 水の備蓄計画
ペットボトル:
1人あたり14L(2L×7日)、ペットは体重に応じて準備します(例:5kgで1.75L)。
ウォータータンク:
5~20Lの折り畳み式を家族人数+ペット分で準備します。

浴槽活用:
防水シートとバケツを常備し、断水前に水を貯める習慣をつけます。
4.2 衛生管理とメンテナンス
定期交換:
ペットボトルは1~2年、タンクの水は1~2か月ごとに交換します。
消毒キット:
食品用アルコールや煮沸消毒用の鍋を用意します。
ポータブル浄水器:
飲用に安全な水を確保できるようにします。
4.3 情報収集と練習
自治体情報:
断水時の給水ポイントや支援情報を自治体のサイトで確認します。
練習:
ペットに給水器で水を飲む練習をさせ、人はバケツでの水汲みを試します。
連絡網:
近隣住民と水の共有や支援の連絡網を作っておくといいです。出来ればLINEで連絡先を共有しておきます。
災害リスクと断水対策のポイント
5.1 地震
気象庁によると、今後、首都直下地震や南海トラフ地震のリスク増大が指摘されています。その時には断水が長引く可能性があります。
準備:
ペットボトルやタンクを多めにストックします。

活用:
簡易浄水器で飲用可能な水を確保できるようにしておきます。
5.2 台風
洪水による水道管破損が想定されます。
準備:
防水バッグでペットボトルやタンクを保護できるようにしておきます。
活用:
ポンプ式ノズルで水を効率的に使用できるようにします。
ペットと人の断水対策:早わかり表
ペットと人に必要な水の備え方を表でまとめてみました。参考にしてみてくださいね。
アイテム | 必要な機能 | 活用シーン | ポイント |
---|---|---|---|
ペットボトル | 500ml~2L、軟水 | 飲料水、避難時持ち運び | 自作給水器で使いやすく |
ウォータータンク | 5~20L、折り畳み式 | 生活用水、飲料水 | ポンプ式ノズルで簡単 |
浴槽 | 200L、防水シート | 大量の生活用水 | 目印ボールで水量管理 |
簡易浄水器 | 飲用可能な水処理 | 飲料水確保 | ペットと人に安全 |
消毒キット | 食品用アルコール、鍋 | 水の衛生管理 | 定期消毒を忘れずに |
まとめ:水の備え方を覚え今から始めよう
地震や台風、津波、猛暑といった災害は、いつ起こるかわかりません。ペットも人も断水時に困らないよう、自宅でコンパクトに水を備える習慣が大切です。早速以下の項目を参考に、準備を始めてみましょう。
ペットボトルを用意:軟水で7日分を確保する。
ウォータータンクを使う:折り畳み式でスペースを節約できるようにする。
浴槽を活用:防水シートで大量の水を貯めれるように準備しておく。
浄水器を常備:飲用に安全な水を準備できるようにしておく。
定期チェック:水の賞味期限や衛生状態を確認しておく。