
ペットを家族の一員として大切にされている皆様にとって、災害時の備えは本当に欠かせないものです。特に排泄のケアは普段見過ごしがちですが、避難生活ではストレスや環境の変化で下痢や失禁が起きやすくなります。衛生環境が悪化すると感染症のリスクも高まるため、事前の準備がとても重要になってきます。
本記事では、おむつの役割を中心に、災害前にしておきたい備えや日常の管理方法をわかりやすくご紹介していきます。
災害時に排泄トラブルが増える理由
ペットの排泄は体調を映す鏡のようなものです。特に犬や猫は腸の働きがとても敏感で、少しの変化でも影響を受けやすい構造をしています。災害が起きると避難所での生活や移動が続き、体全体に負担がかかりやすくなります。それが排泄の不調を引き起こす主な原因となります。
1-1. ストレスと腸内環境の関係
災害時は大きな音や見知らぬ場所がペットに強いストレスを与えます。このストレスが長く続くと腸内のバランスが崩れ、下痢や便の異常が起きやすくなります。その結果、普段のように排泄をコントロールしにくくなり、失禁が増えてしまうのです。元気に見えるペットでも、このような変化は起こり得ます。
ストレスによる影響:
避難時の騒音や周囲の変化が消化器系に負担をかけます。
腸内環境のリスク:
バランスが乱れると、小さな不調が深刻な症状に発展する恐れがあります。
1-2. 衛生環境の悪化
避難生活では水が不足したり、排泄できる場所が限られたりすることが多くなります。そうした状況では清潔を保つのが難しくなり、皮膚のトラブルや感染症のリスクが高まります。また、道路の乱れや停電などで獣医さんへの通院がすぐにできなくなるケースも考えられます。
衛生面の課題:
水が少ないと排泄後の処理が不十分になりやすいです。
医療アクセスの制限:
交通や電力のトラブルで、すぐに診察を受けられない可能性があります。

日常的に取り入れたいペットの排泄ケア習慣
おむつを防災バッグに準備するだけでなく、日頃から排泄のケアを習慣にしておくと、災害時にも慌てずにすみます。定期的に状態を観察し、清潔を保つことを心がけましょう。そうした毎日の積み重ねが、ペットの健康を守る基盤になります。
2-1. 定期的な観察の仕方
毎日、ペットの排泄物をそっと確認してみましょう。色や形、量にいつもと違うところがないかをチェックします。少しでも気になる変化があれば、早めに獣医さんに相談することをおすすめします。
観察のポイント:
便の色や臭いの変化を確かめます。普段より強い臭いや、色が薄すぎる・濃すぎる場合は注意が必要です。
見た目の変化:
硬さや量、水分量に気をつけます。柔らかすぎたり、硬すぎたり、量が極端に少ない・多い場合もサインになります。
*こうした毎日のチェックを続けると、腸内の小さな異変に早く気づけるようになり、大きなトラブルを防ぎやすくなります。
2-2. 優しい清掃の方法
排泄後、すぐにペットの周りを清潔に保つ習慣を付けましょう。専用のウェットシートを使って、優しく拭き取ります。ペットがリラックスしているタイミングを選ぶと、嫌がりにくくなります。
拭き取りのコツ:
優しく円を描くようにマッサージしながら、汚れを丁寧に除去します。強くこすらず、皮膚を傷つけないよう注意してください。
慣れさせる工夫:
普段の遊びの中で拭く動作を少しずつ取り入れます。おやつをあげながら行うと、ペットがポジティブに受け入れやすくなります。

おむつを選ぶときの大切なポイント
おむつを選ぶ時は、ペットのサイズや性別、体型にしっかり合ったものを優先しましょう。吸収力が高く、漏れにくいものがよいでしょう。
3-1. 素材と快適性の確認
製品の素材表示をよく見て、通気性の良いものを選ぶことをおすすめします。ペットの肌に直接触れる部分なので、優しい素材の商品が理想的です。
素材の選び方:
天然由来の素材を多く使ったものを優先します。肌への刺激が少なく、かぶれを防ぎやすいです。
快適性のポイント:
吸収ポリマーが豊富で、素早く水分を閉じ込め、漏れにくいものを選びます。表面がサラサラしたタイプだとムレにくくなります。
*こうした素材と快適性にこだわると、日常的に使ってもペットの負担が少なく、長時間つけていても快適に過ごせます。敏感肌のペットの場合は、特に低刺激のものを選ぶと良いでしょう。
3-2. 形態と使いやすさ
おむつには主に紙タイプとパンツタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。使い場面やペットの性格に合わせて選び、防災バッグに入れるならコンパクトでかさばらないものがよいでしょう。
形態別の特徴:
●紙タイプ
吸収力が強く、テープで固定して交換が簡単です。一度使ったら捨てる使い捨てタイプです。
●パンツタイプ
ゴムやベルトでフィットし、動き回るペットでもずれにくいです。長時間の避難や活動時に適しています。
保存のしやすさ:
個包装や大容量パックで長期保存しやすいものを選びます。湿気から守れるパッケージが理想的です。

おすすめのおむつ
ここでは、信頼できるオススメのおむつを厳選してご紹介します。防災バッグに収まりやすいコンパクトなものや、避難時でも使いやすいものを中心に選びました。どれもペットの排泄ケアを優しくサポートしてくれる商品です。紙タイプとパンツタイプに分けてお伝えします。どちらも日常のケアから災害時の緊急対応まで、幅広く活躍してくれます。
紙タイプのおすすめ
ユニ・チャーム マナーウェア 長時間オムツ:
吸収力が強く、ムレにくい全面通気シートを採用しています。SSからLサイズまで揃い、漏れ防止ガード付きで長時間の避難生活に最適です。犬猫兼用で、ストレス時の下痢でも使いやすいです。
アイリスオーヤマ ピタフィット ペット用おむつ:
水分を素早く吸収し、調整テープでぴったりフィットします。SからLサイズで犬猫兼用、15枚入りパックが標準で、防災ストックに便利です。交換が簡単な点も魅力的です。
P.one ペットの紙おむつ:
経済的な価格で大容量パックが特徴です。Mサイズを中心に、吸収量が多く下痢時にも安心です。犬用として人気で、大量備蓄に向いています。
パンツタイプのおすすめ
ドギーマン マナーパンツ:
洗って繰り返し使える布製で、調整ベルト付きです。SからXLサイズまであり、内側にパッドを入れて使用します。環境に優しく、長期避難でも経済的です。
リッチェル ペット用マナーベルト:
オス犬向けのベルトタイプで、伸縮素材が動きを妨げません。Mサイズを中心に、パッド交換が可能で衛生的です。軽量で持ち運びしやすく、防災バッグにぴったりの商品です。
*ペットの体質やサイズ、普段の反応を見ながら、最適なものを選んでみましょう。まずは少量お試しになって、使いやすいと感じたら複数ストックしておくと、いざという時も安心です。
おむつの正しい使い方と注意事項
おむつは、正しい方法で使うことでペットの快適さをしっかり保つ事ができます。ここでは、基本的な手順と守るべき注意点をわかりやすくまとめます。
5-1. 基本的な使い方の流れ
おむつを装着する時は、ペットが落ち着いている状態を選びましょう。静かな場所で、おやつをあげながらリラックスさせてあげると、嫌がりにくくなります。最初のうちは短時間で練習し、徐々に慣れさせていくのがコツです。
手順の詳細:
紙タイプの場合、テープで腰回りを固定します。ペットの体に沿って自然にフィットするよう調整してみましょう。
フィット調整:
腰回りを優しく締め、ずれにくいようにします。きつすぎると不快になるので、指1本入る程度のゆとりを残します。
交換タイミング:
おむつが湿ったり重くなったりしたら、すぐに新しいものに交換します。長時間放置すると皮膚トラブルにつながります。パンツタイプは、内側に吸収パッドを入れてから装着します。水が使えない避難時でも、パッドだけ交換できるのでとても便利です。
5-2. 注意すべきポイント
安全に使い続けるために、以下の点に気をつけましょう。ペットの反応を常に観察しながら進めることが大切です。
注意事項:
皮膚が赤くなったり、かぶれたりする様子が見られたら、すぐに使用を中止します。無理に続けると悪化します。
サイズ確認:
ペットの体型にぴったり合うサイズを選びます。大きすぎると漏れ、小さすぎると圧迫の原因になります。
期限管理:
製品の使用期限を定期的に確認し、期限切れのものは新しいものに交換します。防災バッグに入れているものも忘れずにチェックしましょう
衛生工夫:
おむつ交換後は必ず手を洗い、ペットの周りも清潔に保ちます。使用済みおむつは密封袋に入れて処理します

おすすめおむつの早わかり比較表
先程ご紹介したおむつを、比較しやすい表にまとめました。ペットのサイズや使い場面に合わせて選ぶ参考にしてくださいね。
| 製品名 | 主な特徴 | サイズ・形態 | 対象 | 防災向きのポイント |
|---|---|---|---|---|
| ユニ・チャーム マナーウェア 長時間オムツ | 高吸収、通気シート | SS-L、紙 | 犬猫兼用 | 長時間使用可能、ムレにくい |
| アイリスオーヤマ ピタフィット ペット用おむつ | 速吸収、調整テープ | S-L、紙 | 犬猫兼用 | 漏れ防止強く、備蓄しやすい |
| P.one ペットの紙おむつ | 経済的、大容量 | M中心、紙 | 犬用 | 下痢対応高く、大量ストック向き |
| ドギーマン マナーパンツ | 洗える、調整ベルト | S-XL、パンツ | 犬用 | 繰り返し使用、環境に優しい |
| リッチェル ペット用マナーベルト | 交換パッド可能、伸縮素材 | M中心、ベルト | オス犬用 | 軽量で持ち運び便利 |
排泄トラブルが起きた時の初期対応方法
災害時など、すぐに獣医さんに連れて行けない状況で排泄の異常を見つけた場合、落ち着いて初期対応をすることが大切です。早めに気づき、適切に手を打てば症状の悪化を抑えられます。ここでは、自宅でできる基本的な対処法をお伝えします。
7-1. 症状の見分け方
ペットの普段の様子をよく知っておくと、変化に気づきやすくなります。排泄トラブルが疑われる主なサインを挙げます。
主な症状:
排泄の頻度が急に増えたり、少なくなったりします。
便の変化:
下痢になったり、血が混じったり、色がおかしくなったりします。
臭いの異常:
普段より強い臭いがするようになったら、腸内のトラブルを示すサインです。
*これらのサインが一つでも見られたら、できるだけ早く対応を始めましょう。
7-2. 自宅でできる応急ケア
獣医さんの診察が受けられない場合、準備しておいたおむつやシートを使ってできる範囲でケアします。あくまで応急処置なので、無理はせず、症状が落ち着かない場合は可能な限り早く専門家に相談しましょう。
応急ケアのステップ:
排泄があったらすぐに周囲を清潔にし、おむつを交換します。
清掃の工夫:
ウェットシートで優しく拭き取り、皮膚を乾燥させないようにします。
安静の確保:
ペットが落ち着ける静かな場所を用意し、ストレスを減らしてあげます。

子犬・子猫や高齢ペットの特別な排泄ケア
ペットの年齢によって排泄のコントロール力は大きく変わります。そのため、子犬・子猫と高齢ペットではそれぞれに合った優しいケアが必要です。無理をさせず、ペットの体調に合わせて進めることが大切です。
8-1. 子犬・子猫の場合
子犬や子猫はまだ成長途中なので、排泄のコントロールが未熟でトラブルが起きやすい時期です。腸も敏感で、下痢になりやすい特徴があります。
子ペットの特徴:
腸が未熟なため、ちょっとしたストレスや食事の変化で下痢が起きやすいです。
ケア頻度:
毎日排泄の状態をチェックし、必要に応じて優しく拭き取ります。おむつに早めに慣れさせておくと安心です。
8-2. 高齢ペットの場合
高齢になると筋力が低下し、失禁が起きやすくなります。また、一度トラブルが出ると回復に時間がかかるため、予防を第一に考えることが重要です。
高齢ペットの注意点:
膀胱や腸のコントロールが弱くなり、失禁や漏れが増えやすいです。
穏やかなケア:
おむつを日常的に使い、交換頻度を増やします。皮膚のかぶれを防ぐために、通気性の良いものを選ぶとよいでしょう。

おむつ用品の保管と点検のコツ
おむつをいつでもすぐに使える状態に保つためには、適切な保管と定期的な点検が欠かせません。品質を落とさず、災害時に慌てないよう管理しておきましょう。
9-1. 適切な保管方法
おむつは高温多湿を避け、涼しくて乾燥した場所に置くようにしましょう。直射日光が当たる場所や車の中などは温度が上がりやすいので避けます。
保管のポイント:
湿気をしっかり避けます。開封していないパックは箱ごと、開封後はジッパー付き袋に移すと良いです。
漏れ対策:
液体漏れを防ぐため、個別に密封袋に入れておきます。パックごと防水の容器に入れるのもおすすめです。
*他のグッズと分けて専用のスペースを作っておくと取り出しやすいです。
9-2. 定期点検の習慣
おむつは長く置いておくものなので、忘れずに点検を習慣にしましょう。3ヶ月ごとに見直すだけで、期限切れや劣化を防げます。
点検スケジュール:
季節の変わり目(春・夏・秋・冬)に合わせて確認します。カレンダーにマークしておくと忘れにくいです。
補充のタイミング:
枚数が少なくなっていたり、期限が近づいていたりしたら、すぐに新しいものを購入します。使いかけのパックも合わせてチェックするようにしましょう。

おむつの備蓄量の目安と計算方法
おむつをどれだけ準備すれば良いか、具体的な目安をお伝えします。ペットのサイズや体調、想定する避難期間を考えて計算しましょう。一般的には、3日〜1週間分の避難を基準にするとよいでしょう。
10-1. 基本的な備蓄量の考え方
1日の使用枚数を基準に、避難日数を掛け合わせて計算します。災害時はストレスで排泄回数が増える可能性があるので、少し多めに準備しておくと良いです。
基本目安:
小型犬・猫の場合、1日3〜5枚程度を想定します。
中型犬の場合:
1日4〜6枚程度が目安です。
大型犬の場合:
1日5〜8枚程度を見込みます。3日分の避難なら1日分×3日、1週間分なら×7日として計算しましょう。例えば、小型犬で1日4枚なら、1週間で28枚以上が目安になります。
10-2. 個別事情を加味した調整
ペットの年齢や健康状態によって必要な量は変わります。高齢ペットや持病がある場合は、普段の使用枚数に余裕を持たせましょう。
調整のポイント:
高齢や持病ありの場合、普段の1.5倍程度を準備します。
下痢しやすい体質の場合:
予備としてさらに10〜20枚追加します。
多頭飼いの場合:
各ペットごとに計算し、合計枚数を求めます。

*このように個別に調整すれば、無駄なく十分な量を備えられます。最初は3日分から始めてみましょう。
おむつと一緒に準備したい関連グッズ
おむつだけではなく、周辺のグッズも揃えておくと排泄ケアがよりスムーズになります。衛生的に処理するためのアイテムを中心にご紹介します。
11-1. 必須の周辺アイテム
おむつ交換時に欠かせない基本的なものを挙げます。
ウェットシート:
肌を優しく拭くための低刺激タイプを大量に準備します。無香料・アルコールフリーがおすすめです。
消臭袋:
使用済みおむつを密封して臭いを抑えます。厚手のものだと安心です。
手袋:
交換時の衛生を守るために、使い捨てタイプをストックします。ラテックスフリーを選ぶとアレルギー対策にもなります。
11-2. 便利な追加グッズ
より快適にケアするためのアイテムです。
防水シート:
床やキャリーを汚れから守ります。洗えるタイプだと長期避難でも便利に使えます。
簡易ゴミ箱:
避難所で排泄物を一時的に保管します。蓋付きで臭いが漏れにくいものが良いです。
まとめ:おむつの備蓄でペットの排泄ケアを万全に
おむつを事前に揃えておくことは、災害時のペットケアで本当に大きな助けになります。避難生活でストレスがかかったり環境が変わったりすると、排泄トラブルが起きやすくなるのですが、おむつがあればそのリスクをぐっと減らせて、自分で衛生管理がしやすくなります。普段から排泄の様子をチェックしたり、優しくケアしたりする習慣を続けて、ここでご紹介したおすすめのおむつを活用してみましょう。早速今日から少しずつでも、おむつのストックや日常のチェックを始めてみませんか。小さな準備の積み重ねが、いざという時にとても大きな安心につながりますよ。


