真夏の災害による避難生活は、人と同じ様にペットにとっても
大変な環境になります。蚊やノミなどの害虫が特に増える猛暑では、
ペットの健康を守るために防虫対策が欠かせません。
この記事では、最新情報をもとに、防虫スプレーやネットの使い方、
避難所での虫刺されを防ぐための衛生管理をわかりやすくお伝えしていきます。
ペットが安心して過ごせるよう、一緒に準備をす進めていきましょう！
夏の災害時にペットの防虫対策が大切な理由
夏の避難所や自宅での避難生活では、蚊やノミ、マダニといった
害虫がペットの健康を脅かします。これらの害虫はかゆみだけでなく、
病気を引き起こすこともあるので注意が必要なんです。
ここでは、なぜ防虫対策が必要か、避難所での課題を整理します。
1.1 防虫対策が必要な理由
病気を防ぐ：
蚊はフィラリア症、ノミはかゆみや寄生虫の原因になり、
マダニは重い病気を発症させることもあります。
ペットを快適に：
虫刺されでかゆがると、ペットのストレスが増えてしまいます。
清潔を保つ：
害虫はペットの寝床に卵やフンを残し、居住環境を汚す原因になります。
他のペットや人への配慮：ノミやマダニが他のペットや人に移ると、
避難所でトラブルになることもあります。
飼い主の安心感：
ペットが害虫から守られていると、飼い主も心に余裕を持って
避難生活を送れるようになります。
1.2 避難所での防虫の課題
害虫が増える：
暑さと湿気で蚊やノミが繁殖しやすく、避難所の外や草むらなどで
さらにリスクが高まります。
物資が足りない：
防虫スプレーやネットが手に入りにくく、準備が難しい場合があります。
スペースが狭い：
避難所のペットエリアは狭く、ネットを張ったり清潔に保つのが大変になります。
ペットの動き：
慣れない場所でペットが動き回り、害虫に触れる機会が増えてしまいます。
安全な道具の選び方：
防虫剤の成分がペットや他の人に影響しないよう、慎重に選ぶ必要があります。
獣医さんがすすめる防虫スプレーの選び方と使い方
獣医さんがおすすめする防虫スプレーは、ペットに安全で、
蚊やノミをしっかり遠ざけてくれます。選び方と使い方を
わかりやすくご紹介します。
2.1 防虫スプレーの選び方
自然な成分を選ぶ：
植物由来の成分を使ったスプレーは、化学成分が少なくペットに優しいです。
たとえば、獣医さんが監修した植物ベースのスプレーは安全性が高いですよ。
獣医さんの推奨品：
獣医さんが成分をチェックしたスプレーは、皮膚への刺激が少ないです。
信頼できる製品を選びましょう。
効果が続くもの：
数時間効果が持続するスプレーを選ぶと、避難中も何度も塗り直さなくて
済みます。無臭で使いやすいものがおすすめです。
ペットの種類に合わせる：
犬用、猫用、小動物用で成分が違うので、よく確認するようにしましょう。
猫はハーブ系の成分に敏感なことがあります。
香りに注意：
強い香りはペットが嫌がるので、香りの少ないものや無臭のスプレーを
選びましょう。
2.2 防虫スプレーの使い方
使うタイミング：
外出前：散歩や外に出る前に、ペットの体（お腹、足の裏、耳の周り）に
スプレーします。
毛をかき分けて、肌に軽く塗るようにしてくださいね。
休息時：ケージや寝床に軽くスプレーして、害虫が近づかないように
しましょう。スプレー後は風を通すようにしましょう。
塗り方：
手にスプレーしてから塗りましょう。直接スプレーすると驚くので、
手に取って優しくなじませましょう。
少しずつ、こまめに：たくさん使いすぎると肌に負担がかかるので、
2～3時間ごとに少量を塗り直します。
気をつけること：
目や口を避ける：スプレーが入らないよう、顔の周りは布や綿棒で
丁寧に塗ります。
様子を見る：赤みやかゆみが出たら使うのをやめて、獣医さんに
相談してくださいね。
避難所での工夫：
周りに配慮：スプレーの香りが他の人に影響しないよう、
離れた場所で使いましょう。
予備を準備：小さなボトルをいくつか用意して、防災バッグに
入れておきます。
防虫ネットの選び方と設置のコツ
防虫ネットは、害虫を物理的にブロックして、
ペットの休息エリアを守る事ができます。
避難所で上手に使うコツを紹介します。
3.1 防虫ネットの選び方
素材：
ポリエステルやナイロンで、目の細かいネットを選びます。
風が通るものが良いですよ。
形：
ケージに被せるタイプや吊り下げるタイプは、コンパクトで
設置しやすいです。
蚊帳のようなタイプは広い範囲を守れます。
丈夫さ：
破れにくい素材を選び、避難所の移動や風に耐えられる
ようにしましょう。
持ち運びやすさ：
折りたためる軽いネットを選んで、防災バッグにしまっておきます。
安全性：
ペットが噛んでも有害な成分が出ない、獣医さんが
おすすめするネットを選ぶといいです。
3.2 防虫ネットの設置のコツ
ケージに被せる：
ケージ全体を覆うネットを使い、隙間がないようゴムバンドや
クリップで固定します。ネットの裾を床にピッタリつけて、
害虫が入らないようにします。
吊り下げて使う：
避難所の天井や柱にフックを付けてネットを吊るします。
ペットのエリアを広くカバーできます。
風で揺れないよう、裾に重り（ペットボトルなど）を置きます。
外での使い方：
テントや日陰にネットを張り、ペットが草むらから離れて
休めるようにします。ネットの外側に軽くスプレーをかけて、
害虫を遠ざけましょう。
気をつけること：
風を通す：ネットで空気がこもらないよう、定期的に
チェックしましょう。
キレイに保つ：週に1回ネットを洗って、埃や虫の死骸を
取り除くようにしましょう。
避難所で虫刺されを防ぐための衛生管理
避難所での清潔な環境を維持することは、害虫を減らす
重要なポイントになります。
以下の方法で、ペットを害虫から守りましょう。
4.1 ペットエリアをキレイに
寝床のお手入れ：
ペットの寝具を毎日振って、埃やノミのフンを取り除きます。
洗えるなら洗濯や天日干しをしましょう。
ノミのフンは水で濡らすと赤黒くなるので、見つけたらテープで取ります。
床を掃除：
ペットエリアの床を濡れタオルで拭き、害虫の卵やフンを取り除きます。
ペットに安全な消毒液を使いましょう。
ゴミや食べ残しはすぐに密閉袋に入れて捨てます。
風を通す：
湿気を減らすため、ペットエリアに風を通します。
扇風機や窓を使う場合は、管理者に相談してくださいね。
4.2 ペットの体を清潔に
毎日チェック：
首、耳の裏、お腹をノミ取りコームでとかして、害虫やフンが
ないか確認します。刺され痕（赤み、腫れ）やかゆがる仕草があれば、
獣医さんに相談しましょう。
毛を清潔に：
濡れタオルで体を拭いて、汚れや害虫を取り除きます。シャンプーは
避難所では控えめにしましょう。
ブラッシング用のスプレーで、毛をキレイに保ちます。
動きを管理：
草むらやゴミ置き場に近づけないよう、リードを短くして移動範囲を
狭くしましょう。
4.3 避難所でのみんなの協力
飼い主同士で協力：
害虫の情報や防虫グッズのことを他の飼い主さんと共有して、
助け合います。
ペットエリアの掃除を分担して、キレイな環境を保ちましょう。
ルールを守る：
防虫スプレーやネットを使うときは、他の人に配慮して、
管理者の許可を得ます。ペットの排泄物はすぐに片付けて、
害虫が寄ってこないようにします。
管理者と相談：
害虫が多いときは、避難所全体の消毒や蚊取り線香の設置を
提案してみましょう。
ペットの種類に合わせた防虫対策
犬、猫、ウサギやハムスターなどの小動物では、
害虫への強さや対策が違ってきます。
それぞれに合った方法をご紹介します。
5.1 犬の防虫対策
スプレーの使い方：
犬は散歩で害虫に触れやすいので、ニーム系のスプレーを
出かける前に塗ります。お腹や足の裏、耳の周りを重点的に塗ります。
ネットの活用：
ケージに被せるネットで休息時間を守ります。吊り下げ式は広い
エリアをカバーできます。
チェックするところ：
耳の裏や首にノミやマダニがつきやすいので、毎日コームで
確認してくださいね。
5.2 猫の防虫対策
スプレーを選ぶ：
猫はハーブに敏感なので、無臭のスプレーを選びましょう。
ネットの設置：
小さなケージにネットを被せて、隙間をしっかり塞ぎます。
動きに注意：
猫が隠れる場所（段ボールなど）にノミがいるかもしれないので、
清潔に保つようにしましょう。
5.3 小動物の防虫対策
スプレーは控えめに：
小動物はスプレーに敏感なので、ケージの周りに軽くスプレーして、
直接は使いません。
ネットで守る：
風が通るネットでケージを覆い、蚊が入らないようにします。
環境を整える：
ケージの床材を毎日替えて、湿気を抑え、害虫が繁殖しない
ようにしましょう。
害虫によるトラブルのサインと対処法
害虫の被害を早く見つけて、適切に対処することが大切です。
以下のサインと対処法を把握しておきましょう。
6.1 害虫の被害のサイン
かゆがる仕草：
体をよく掻いたり、噛んだり、転がる。特に背中やお腹が多いです。
肌の変化：赤み、腫れ、小さなブツブツ。毛にノミのフン（黒い粒）が
見られることもあります。
行動がおかしい：
元気がない、食欲が落ちる、落ち着かない。フィラリア症の可能性があります。
耳のトラブル：
耳ダニだと、耳を振ったり、黒い耳垢が増えます。
貧血のサイン：
ひどいノミ被害で、歯茎が白っぽい、ふらつく場合あり。
すぐに助けが必要です。
6.2 すぐできる対処法
害虫を取る：ノミ取りコームで害虫やフンを取り除きます。
マダニはピンセットでそっと抜きます。
肌のお手入れ：刺され痕を濡れタオルで拭き、獣医さんがすすめる
低刺激スプレーで保護します。
獣医さんに相談：サインが2～3日続く、ひどい場合は、避難所の
獣医ボランティアに連絡しましょう。
環境を整える：寝床やケージを掃除して、防虫ネットをしっかり設置します。
6.3 予防のための観察
毎日チェック：
朝と夕方に毛や肌、耳をチェックして、メモに記録します。
記録を活用：
サインが出た時間や様子をメモして、獣医さんに正確に伝えましょう。
家族で共有：
家族みんなでサインの見分け方を覚えて、早く気づけるようにしましょう。
獣医さんとの事前の準備と協力
防虫対策をしっかり進めるには、
獣医さんとの協力・準備が欠かせません。
7.1 事前に相談すること
防虫グッズを決める：
獣医さんに合ったスプレーやネットを相談します。
予防薬の準備：
フィラリアやノミ・マダニの予防薬を災害前に用意しましょう。
健康をチェック：
害虫で起こりやすい病気（例：貧血、アレルギー）を事前に
確認しておきます。
7.2 緊急時の連絡先
獣医さんの情報：
かかりつけの獣医さんやオンライン診療の連絡先をメモして、
防災バッグに入れておきます。
地域のサポート：
避難所の獣医ボランティアや近くの動物病院の情報を集めておきます。
連絡の準備：
停電に備えて、充電済みのモバイルバッテリーを用意してください。
7.3 災害後のケア
様子を見る：
避難後、ペットの肌や行動をメモして、異常があれば
獣医さんに報告します。
再チェックの計画：
避難生活が落ち着いたら、獣医さんに健康を再確認
してもらいましょう。
チェックリスト：ペットの防虫対策の準備
このチェックリストで、準備が整っているか
確認してみてくださいね。
防虫グッズ：
自然な成分の防虫スプレーを用意したか。
防虫ネット（ケージ用、吊り下げ式）を準備したか。
清潔に保つ：
寝床の掃除、ノミ取りコーム、濡れタオルを用意したか。
ペットエリアの風通しと床の掃除を計画したか。
害虫のサインをチェック：
かゆみ、肌の変化、耳のトラブルの確認方法を家族で共有したか。
異常時の対応（害虫を取る、獣医相談）を準備しているか。
獣医さんとの連携：
防虫グッズや予防薬を事前に相談したか。
緊急連絡先を防災バッグに入れたか。
まとめ：ペットを害虫から守る方法
真夏の災害時の避難生活では、蚊やノミからペットを守る防虫対策が
健康維持のためにはとても重要です。
できれば獣医さんがすすめる自然なスプレーや防虫ネットを使って、
ペットの休息エリアをしっかり確保しましょう。
避難所の清潔さを保ち、害虫の増殖を抑えることで、ペットが快適で
安全に過ごすことができます。
獣医さんとの事前準備や他の飼い主さんとの協力を通して、災害時でも
ペットが安心できる環境を整えてくださいね。
防虫対策をしっかりしておけば、
ペットも飼い主も安心して避難生活を送れます！
