
日本は地震が多い国なので、いつ大きな揺れが来てもおかしくありません。能登半島地震や東日本大震災では、ペットが家具の倒れや脱走で危険にさらされたケースがたくさんありました。ペットは大切な家族だから、地震からしっかり守ってあげたいですよね。
この記事では、地震からペットを守るための自宅での安全対策と役立つグッズを、家具固定と脱走防止を中心にわかりやすくご紹介していきます。
地震がペットにどんな危険をもたらすか
地震はペットにとって、ちょっと心配な出来事。家具が倒れたり、脱走したりするリスクがあるから、事前に準備しておくのがとっても大事なんです。
1.1 地震でペットが危ない理由
阪神・淡路大震災では、けがをした人の約46%が家具の倒れや落下物が原因とされ、ガラスが割れて怪我をしたケースも29%ありました。ペットも同じように、本棚が倒れたり、窓ガラスが割れたりしてケガをする危険性があるんです。東日本大震災では、津波や脱走で3000匹以上の犬が命を落としたり、置き去りのペットが野生化したりした例もあります。
1.2 ペットの行動と弱点
ペットは地震のことを知らないから、揺れに驚いてパニックになったり、隠れたりします。
猫は高いところに登るのが好きだけど、落下物の下敷きになるリスクが。。犬はドアや窓に突っ込んで、脱走したりケガしたりすることもあります。こんなペットの習性を知っておくと、どんな対策が必要かがわかってきます。
1.3 事前に準備する意味
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」では、ペットと一緒に避難することをおすすめしています。でも、まず飼い主さん自身の安全が大事。自宅が安全なら、家にいながら避難する選択肢もあって、ペットのストレスを減らせます。
家具を固定したり、脱走を防ぐ準備をすれば、ペットのケガや迷子を防いで、飼い主さんの安心にもつながりますよ。
家具固定:ペットの安全な室内を守る基本
家具が倒れたり、物が落ちたりするのは、地震の大きな特徴ですよね。しっかり固定するグッズなどを使って、ペットの安全な空間を作ってあげましょう。
2.1 なぜ家具固定が必要?
阪神・淡路大震災のデータを見ると、家具の倒れがケガの大きな原因で、じつはペットも同じ危険にさらされました。本棚やテレビが倒れると、ペットが下敷きになったり、逃げる道がふさがったりするんです。東京都防災局によると、家具を壁に固定すれば、倒れるリスクを90%以上減らせるらしく、ペットの安全にも直結します。
2.2 家具固定に役立つグッズ
こんなグッズを使って、家具をしっかり固定しましょう。
L字金具:
本棚や食器棚を壁にガッチリ固定する。木ネジやボルトで取り付けて、下向きにすると強度アップします。壁の素材(木かコンクリートか)を確認して、合うネジを選んでくださいね。
耐震ストッパー(粘着式):
冷蔵庫やテレビ台の底に貼って、床とくっつけて動かないようにしましょう。
突っ張り棒:
家具と天井の間にセットして、倒れを防ぎましょう。粘着マットと一緒に使うと効果が上がりますよ。
飛散防止フィルム:
窓やガラス扉に貼って、割れたガラスが飛び散らないようにしましょう。それによりペットの切り傷を防いで、脱走の心配も減らせます。
2.3 家具の置き方を工夫する
固定するだけでなく、家具の置き方も大事なポイントです。
寝床やケージの安全:
ペットのケージや寝る場所は、家具や家電の下に置かないようにしましょう。たとえば、猫のキャットタワーは窓や本棚から離して、壁に固定してくださいね。
逃げる道を確保:
廊下や玄関に倒れやすい家具(カラーボックスや靴箱)を置かず、ペットと飼い主さんがスムーズに逃げられるようにしましょう。
重心を下げる:
本棚は重い本を下に、軽いものを上に置いて、倒れにくくしましょう。
2.4 とくに気をつけること
家具固定は、定期的にチェックが必要です。ネジが緩んだり、粘着マットが弱ったりしていないか、半年に1回は確認しましょう。賃貸のお家では、壁に穴を開けられない場合、粘着式ストッパーや突っ張り棒を使うようにしましょう。

脱走防止:地震で迷子にならないように
地震の揺れでドアや窓が開くと、ペットが逃げ出しちゃうことがあります。脱走防止グッズと準備で、迷子のリスクを減らしましょう。
3.1 脱走の危険と影響
地震でペットが脱走すると、迷子になったり、車にひかれたり、野生化したりする心配があります。東日本大震災では、首輪が外れた犬や猫が保護されたけど、飼い主さんが見つからないケースがたくさんありました。
3.2 脱走防止グッズと対策
こんなグッズや方法が役立ちます。
マイクロチップ:
犬や猫の皮下に小さなチップを入れて、飼い主さんの情報を登録しましょう。首輪みたいに外れる心配がなくて、法律でも推奨されていますよ。動物病院で簡単に出来ます。
迷子札と首輪:
ペットの名前と飼い主さんの連絡先を書いた札をつけて首輪にしましょう。また、首輪は緩まないように定期的にチェックしましょう。
窓用飛散防止フィルム:
ガラスが割れてペットが外に飛び出すのを防ぎます。ケガ防止にもなって、取り付けも簡単です。
ドア・窓のロック:
地震で開きやすいスライドドアや窓に、補助錠やストッパーを付けましょう。猫なら、キャリーバッグに洗濯ネットなどをセットして、避難時の脱走を防ぎましょう。
3.3 しつけと環境の整え方
脱走防止には、しつけや環境作りも欠かせません。
ケージトレーニング:
ケージを「安心な場所」と思わせて、地震のドキドキを減らしてあげましょう。
行動をチェック:
ペットが普段どこに行くか見て、窓やドア近くに隠れ場所がないか確認しましょう。猫の寝床は高いところを避けて、地震で落ちない場所におきましょう。
外で飼う場合:
犬小屋はブロック塀やガラス窓から離して、鎖やケージの隙間をチェックしましょう。

3.4 気をつけるポイント
マイクロチップは、登録情報を更新しないと意味が薄れてしまいます。引っ越しや電話番号が変わったら、日本獣医師会のデータベースを更新してくださいね。脱走防止グッズは、ペットのサイズや性格に合わせて、事前に試して合うか確認しましょう。
家具固定と脱走防止グッズの比較表
家具固定と脱走防止グッズは、目的や使い方が違います。どんな違いがあるか、表でチェックしてみてくださいね。
項目 | 家具固定グッズ | 脱走防止グッズ |
---|---|---|
何のために | 家具の倒れや物が落ちるのを防いでケガを防止 | 地震でペットが逃げ出して迷子になるのを防ぐ |
どんなグッズ | L字金具、耐震ストッパー、飛散防止フィルム | マイクロチップ、迷子札、窓ロック |
取り付けやすさ | L字金具は工具が必要、フィルムは簡単 | 迷子札やフィルムは簡単、チップは病院で施術 |
値段 | 1個200~3000円、複数使う | 500~1万円、1回または長く使える |
注意すること | 定期的に点検、壁の素材をチェック | チップの情報更新、ペットに合うか確認 |
おすすめのお家 | 室内で飼う、家具が多い家 | 脱走しそうなペット、外で飼う家 |
ほかにも! ペットの安全を守る対策とグッズ
家具固定や脱走防止以外にも、ペットの安全を高める方法があります。いくつかご紹介しますね。
5.1 水とフードの準備
地震の後、物流が止まるとペットフードが手に入りにくくなります。環境省は、5~7日分のフードと水を用意するよう勧めています。たとえば、中型犬(1日200g)なら1.4kg、小型猫(1日50g)なら350gを準備します。密閉容器で保存して、消費期限をチェックするようにしましょう。
5.2 ケージとキャリーバッグ
ケージは地震時の「安全な隠れ家」として大活躍します。キャリーバッグは一緒に避難するときに必須で、猫なら洗濯ネットを一緒に使って脱走を防ぎます。普段から慣らしておくと、ストレスが減りますよ。
5.3 健康管理と記録
ワクチンやノミ・ダニ予防をきちんとして、地震後の病気リスクを下げましょう。ペットの写真、健康状態、かかりつけ病院の連絡先をノートにまとめて、避難時に持って行ってくださいね。マイクロチップの情報も、いつも最新に!
5.4 避難の道と地域のつながり
お家の避難ルートを点検して、ペットと一緒に歩く練習をしましょう。自治体の避難所がペットOKか確認して、ダメなら親戚や友達に預け先を相談しておきましょう。近所の飼い主さんとつながって、助け合えるネットワークを作っておくと安心ですね。

地震に備えるために今できること
ペットの安全を守るには、計画的な準備がとっても大事です。以下のステップを試してみてくださいね。
6.1 危険をチェック
お家の点検:
家具、家電、窓の危ないところをリストアップしておきましょう。ペットが寝る場所やケージが、落ちてくる物の下にないか確認もします。
地震リスクの確認:
住所を入力して、地域の地震危険度をチェックしましょう。
定期チェック:
家具の固定具や首輪、ケージの状態を3~6か月に1回点検しましょう。
6.2 グッズを準備して試す
買って取り付け:
L字金具やマイクロチップを用意して、プロに相談しながら設置しましょう。また、飛散防止フィルムは自分で貼れるものを選びましょう。
試してみる:
ケージやキャリーバッグを普段から使って、ペットが慣れるようにしましょう。マイクロチップは、付けた後で読み取り確認をしましょう。
備蓄の管理:
フード、水、薬をローテーションで使って、いつも新しい状態にしておきましょう。
地震時のペット安全対策チェックリスト
バッチリ準備するために、以下のチェックリストを使ってくださいね。
家具固定:
本棚や食器棚にL字金具か突っ張り棒を取り付けたか。窓やガラス扉に飛散防止フィルムを貼ったか。半年に1回、固定具をチェックしているか。
脱走防止:
マイクロチップを付けて、登録情報を最新にしたか。迷子札付きの首輪をいつも着けて、緩みを確認したか。ドアや窓に補助錠やストッパーを付けたか。
その他の準備:
5~7日分のフードと水を準備、期限を管理しているか。ケージとキャリーバッグを用意して、慣らしたか。避難所のペットルールと避難ルートを確認したか。
まとめ:ペットを地震から守る準備を今から
地震からペットを守るには、お家の安全対策とグッズの準備が欠かせません。家具固定でケガや避難の妨げを防ぎ、脱走防止で迷子の心配を減らせます。L字金具や耐震ストッパー、マイクロチップ、飛散防止フィルムを使って、ペットの安心な環境を整えてくださいね。
ケージトレーニングや避難ルートの練習、近所とのつながりも、地震のときに役立ちますよ。
ではさっそく、こんなことから始めてみましょう。
お家の家具や窓の危ないところをチェックして、L字金具やフィルムを付ける。
マイクロチップを付けて、ケージトレーニングをスタートする。
自治体の避難所情報を確認して、5~7日分のフードを準備する。
地震はいつ来るかわからないけど、準備は今からできます。ペットの命と飼い主さんの安心を守るために、今日から対策を進めてくださいね!
