
近年、大きな地震や台風で停電や断水が長く続くことが増えています。そんなとき、普段の食事だけでは栄養が偏ってしまい、体調を崩してしまう方が少なくありません。特に水が出ないと料理もできず、保存食だけではビタミンやミネラルが不足してしまいます。
本記事では、停電・断水時でも栄養をしっかり補える粉末・錠剤サプリの選び方、なぜ今のうちに準備しておくべきか、準備を怠るとどんなリスクがあるのか、日頃からできる習慣、そして家族と愛犬におすすめの商品を詳しくご紹介していきます。
停電・断水が体と心に与える影響
1-1 普段の食事が取れなくなると何が起きるのか
冷蔵庫が止まると生鮮食品はすぐに傷んでしまい、断水すると米を炊くことすら難しくなります。すると、どうしてもカロリー中心のカンパンやアルファ米、レトルト食品に頼ることになります。でも、これらは炭水化物や塩分が多く、ビタミンやミネラルが極端に少ないのが現実です。数日なら問題なくても、1週間以上続くと体は確実に悲鳴を上げ始めます。
1-2 栄養不足が引き起こす具体的な症状
・ビタミンC不足 → 歯茎から血が出やすくなり、傷が治りにくくなる
・ビタミンB1不足 → 足がむずむずしたり、イライラが止まらなくなる
・ビタミンD・カルシウム不足 → 骨がもろくなり、転んだだけで骨折しやすくなる
・鉄分不足 → 立ちくらみや息切れが頻発し、避難所の移動が辛くなる
・亜鉛不足 → 味覚が鈍って食欲が落ち、さらに栄養状態が悪化する 子どもは成長に影響が出やすく、高齢者はちょっとした栄養不足で寝たきりになるリスクもあります。
1-3 ストレスが倍増する悪循環
栄養が足りないと疲れが取れず、睡眠の質も落ちます。するとストレスホルモンが増え、さらに免疫が下がるという悪循環に陥ります。避難所で「なぜかみんな風邪をひく」のは、実はこの栄養不足が大きな原因の一つです。
1-4 愛犬にも同じことが起きている
犬は人間の約7~10倍の代謝速度を持っています。たった1~2日栄養が偏るだけで、下痢や嘔吐、皮膚の赤み、毛並みの悪化が目に見えて現れます。特に水が少ないと腎臓に負担がかかり、尿路結石や腎不全の危険が高まります。また、ストレスで免疫が落ちると、普段かからない感染症にかかってしまうこともあります。
1-5 実際にあった「栄養不足で後悔した話」
東日本大震災のとき、ある方は「避難所で2週間過ごしたら全員口内炎ができて、ご飯が食べられなくなった」と話していました。別の地域では「高齢の母が足をつって立てなくなり、結局病院に運ばれた」というケースも。。こうした話は本当に多く、栄養の大切さを改めて思い知らされます。

なぜ粉末・錠剤サプリを今のうちに準備すべきなのか
2-1 水がなくても摂取できるのが最大の強み
液体サプリやゼリータイプは水がなければ飲めません。でも粉末なら直接口に入れて唾液で溶かしたり、錠剤なら噛んで飲み込めたりします。貴重な飲料水を節約しながら栄養補給できるのは、すごく大きなメリットです。
2-2 長期保存ができて場所を取らない
缶詰は重くて場所を取りますが、粉末・錠剤サプリは小さな箱に何年分も入ります。7年保存できる商品なら、入れ替えの手間もほとんどありません。
2-3 避難所生活でも使いやすい
避難所では配給される食事が偏りがちです。朝はパンだけ、夜はカップ麺だけ、という日も珍しくありません。そんなとき、サプリがあれば「今日は野菜が全く取れていない」とわかっていても、簡単に補えます。子どもや高齢の方に「これだけ飲んでおいてね」と渡すだけで安心できます。
2-4 ペットにもそのまま使える商品が多い
人間用のマルチビタミン&ミネラルを、犬に少量与えることも可能です(獣医師に確認してから)。わざわざペット用と人間用を別々に用意しなくても、家族全員分をまとめて備蓄できるのは経済的にも助かります。
2-5 精神的な安心感が違う
「何かあっても栄養面は大丈夫」とわかっているだけで、心の余裕がまったく違います。避難生活は不安でいっぱいですが、少しでも「守れるものがある」と思えると、前向きになれます。

準備をしないと起こる現実的なリスク
3-1 具体的な体験談から見えるリスク
過去の災害では「避難所で2週間過ごしたら、みんな口内炎だらけになった」「足がつって夜も眠れなかった」という声が本当に多かったです。栄養不足は見た目にはわかりにくいですが、確実に体を蝕んでいきます。
3-2 子どもや高齢者への影響は特に深刻
成長期の子どもはビタミン・ミネラル不足で身長が伸び悩んだり、集中力が落ちて勉強に影響が出たりします。高齢者はちょっとした転倒で骨折→寝たきり、というパターンが急増します。
3-3 愛犬が衰弱していく様子を見る辛さ
「最初は元気だったのに、だんだんご飯を食べなくなって…」という飼い主さんの話を何度も聞きました。ペットの栄養失調は、飼い主さんの心まで深く傷つけます。家族の一員を失う痛みは、想像以上です。
3-4 回復に時間がかかる
一度栄養状態が悪化すると、普段の生活に戻ってからも体調が戻りにくいです。特に子どもや高齢者、ペットは回復が遅く、何ヶ月も影響が残ることがあります。

日頃からできるサプリ備えの習慣
ここでは「無理なく続けられる」具体的な方法をご紹介します。少しずつ習慣にすれば、いつの間にかしっかり備えが整います。
4-1 ローリングストックで常に新しい在庫をキープ
賞味期限が1年以内のサプリは、普段の生活で使い切りましょう。なくなったら同じものを買い足すだけ。これで常に新しい状態のサプリが手元に残ります。ポイント:100円ショップの透明容器に「賞味期限シール」を貼ると、ひと目で管理できて便利です。
4-2 家族みんなで「災害時のルール」を決めておく
事前に決めておくと、いざというとき慌てずに済みます。たとえば
・朝食が偏ったら、昼にサプリで補う
・子どもは錠剤をピルカッターで半分に割って飲む
・愛犬には粉末サプリをいつものごはんに混ぜる
家族で一度話して、メモに書いて冷蔵庫に貼っておくと安心です。
4-3 愛犬にサプリを好きになってもらう練習
いきなり災害時に与えると嫌がってしまうので、普段から少しずつ慣らしましょう。最初は1/4量からスタートして、1週間かけて通常量に増やします。おやつの時間にフードに混ぜてあげると「ごほうび」と認識して喜んで食べてくれます。
4-4 防災バッグへの入れ方のコツ
・ジッパー付きの袋に「1週間分」を小分けにする
・「パパ用」「ママ用」「子ども用」「愛犬用」と名前を書いて分ける
・バッグの「すぐ取り出せるポケット」に入れる(底に入れると忘れがちです!)
4-5 買い物のときにできる簡単な習慣
ドラッグストアやスーパーに行くたび、サプリコーナーをのぞき、「今月はこれを1袋ストックしよう」と決めてカゴに入れるだけです。毎月1袋ずつでも、1年で12袋=1年分になります。小さな積み重ねが大きな備えにつながります。

失敗しないサプリの選び方
5-1 本当に必要な成分をチェックする
災害時に特に不足しやすいのは
・ビタミンB群(疲労回復・神経系)
・ビタミンC(免疫・コラーゲン)
・ビタミンD(骨・免疫)
・鉄分・マグネシウム・亜鉛(貧血予防・筋肉維持)

5-2 パッケージの確認ポイント
・「栄養機能食品」または「健康食品」と記載がある
・個包装またはチャック付きで湿気対策がされている
・日本語の成分表がしっかり書かれている(海外製品は注意)
家族におすすめの粉末・錠剤サプリ
6-1 「サバイバルフーズ サプリメント(粉末)」
7年保存の本格派。1包で成人1日分のビタミン・ミネラルがほぼ摂れます。水がなくても口に入れて唾液で溶かせます。
6-2 「ディアナチュラ ストロング39アミノ マルチビタミン&ミネラル」
ドラッグストアで手軽に買える定番。1日3錠でアミノ酸も補給できるので、筋肉の衰えが気になる中高年に特におすすめです。
6-3 「ファンケル マルチビタミン&ミネラル」
無添加で安心。粒が小さめなので、子どもや高齢の方も飲みやすいです。
6-4 「DHC マルチビタミン」
1日1粒でOK、90日分が500円台で買えるので、まずは試したい方にぴったりです。
愛犬におすすめの粉末・錠剤サプリ
7-1 「毎日シリーズ レバエイドプラス」
肝臓ケア+ビタミンB群が豊富。シニア犬の食欲不振対策に多くの飼い主さんが愛用しています。
7-2 「アマナグレイス プロシアン」
関節ケア成分がしっかり入っているので、避難所でたくさん歩くときの足腰の負担を軽減できます。
7-3 「ラクトフェリDX」
免疫力を高めるラクトフェリンが高配合。避難所はウイルスだらけなので、特に子犬や老犬におすすめです。
7-4 「アニマルワン マルチビタミン&ミネラル(犬用)」
人間用と同じようなバランスで、犬の体に合わせて調整されている安心設計です。

おすすめ商品早わかり表
おすすめ商品早わかり表になります。参考にしてみましょう。
| 商品名 | タイプ | 主な成分 | 保存期間 | 1日の目安 | 価格目安 | 対象 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| サバイバルフーズ サプリメント | 粉末 | マルチビタミン&ミネラル全面対応 | 7年 | 1包 | 3,000円/30包 | 人間 |
| ディアナチュラ ストロング39 | 錠剤 | アミノ酸39種+ビタミン13種+ミネラル12種 | 3年以上 | 3錠 | 1,500円/90錠 | 人間 |
| ファンケル マルチビタミン&ミネラル | 錠剤 | 無添加・ビタミンB群+亜鉛中心 | 5年 | 4錠 | 2,000円/120錠 | 人間 |
| DHC マルチビタミン | 錠剤 | 12種ビタミン+βカロテン | 3年 | 1粒 | 550円/90日分 | 人間 |
| レバエイドプラス | 粉末 | 肝臓エキス+ビタミンB群 | 3年 | 小さじ1杯 | 1,000円/200g | 犬 |
| プロシアン | 錠剤 | グルコサミン+コンドロイチン | 4年 | 1~3錠 | 3,200円/120錠 | 犬 |
| ラクトフェリDX | 粉末 | ラクトフェリン高配合 | 3年 | 1包 | 9,800円/50包 | 犬 |
| アニマルワン マルチビタミン | 錠剤 | 犬用バランス設計 | 3年 | 体重別 | 2,800円/180粒 | 犬 |
まとめ:無理なく始めて確実に守れる備えを
結局、災害はいつ来るかわかりません。でも、粉末や錠剤のサプリを少しストックしておくだけで「栄養だけは途切れない」という確かな安心感が得られます。最初は家族1人分+愛犬1ヶ月分で充分。それ以上は、慣れてからで大丈夫です。完璧を目指さなくていいです。「これだけは絶対に切らさない」と決めたものをローリングストックで回していく。それが一番長続きする方法です。今日、帰りにドラッグストアで1袋買う。ネットでポチる。たったそれだけでも、もう準備は始まっています。小さな積み重ねが、いざというときに家族と愛犬をしっかり支えてくれます。焦らず自分のペースで進めていってみましょう。


