PR

災害時ペット用飲料水を自作&確保する裏ワザ集

記事内に広告が含まれています。

家族の一員である愛犬や愛猫にとって、最も大切なもののひとつが「水」。水道が止まれば、ペットはあっという間に危険な状態になってしまいます。過去の地震や台風では、水が手に入らずペットが弱ってしまったという事例がたくさんありました。だからこそ、今のうちにしっかり準備しておくことが何より大切です。
この記事では、なぜ飲料水を準備しておくべきか、準備しないとどんな問題が起きるのか、日ごろからできること、自作の方法、災害時の裏ワザ、そして本当に役立つおすすめ商品まで、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

災害前にペットの飲料水を準備しておくべき理由

1-1 ペットは人間より水分不足に弱い体質
犬も猫も、体重1kgあたり1日約50~60mlの水が必要です。例えば体重5kgの小型犬なら1日300ml前後、10kgの中型犬なら500~600ml、20kgの大型犬になると1リットル以上が目安になります。体が小さい分、体内の水分が減るとすぐに影響が出ます。特に夏場の暑さや、冬の乾燥した室内でも脱水リスクは高まります。高齢のペットや腎臓・心臓に持病がある子は、さらに注意が必要です。子犬・子猫の場合は成長期で代謝が活発なため、成犬・成猫の1.5~2倍の水分を必要とすることもあります。

1-2 避難所ではペット用の水がほとんど手に入らない
過去の東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨などでは、避難所にペット用の水が届かない、あるいは極端に少ない状況が続きました。ペット同伴可の避難所でも「水は自分で持ってきてください」と言われるケースがほとんどです。実際に、避難所に着いたらペットボトル1本すら手に入らなかったという経験談も多く聞かれます。最近はペット同伴スペースが増えてきましたが、給水所の列にペット用の水を汲みに行くことすら難しい状況が続いています。

1-3 いつもの水があるだけでペットのストレスも軽くなる
災害時は騒音、知らない人、見慣れない場所など、ペットにとってストレスが満載です。そんなときに「いつもの味の水」があるだけで、飲む意欲が保たれ、体調も崩しにくくなります。水が変わると急に飲まなくなる子も多く、特に猫は味や匂いに敏感です。馴染みのある水があることで、食欲も維持しやすくなります。実際に、避難所で「水だけはいつもの銘柄を持ってきてよかった」と語る飼い主さんがたくさんいらっしゃいます。

1-4 水不足は二次被害を引き起こす
脱水が進むと体温調整ができなくなり、熱中症や低体温症のリスクが高まります。また、尿が濃くなって膀胱炎や尿石症を悪化させることもあります。特に持病があるペットは、いつもより少しの水分不足で症状が急激に悪化することがあります。腎臓病の猫ちゃんが3日間まともな水を飲めなかっただけで、透析が必要になった事例も報告されています。

1-5 多頭飼いの場合は必要量が一気に増える
2匹なら単純に2倍、3匹なら3倍…と計算すると、想像以上に大量の水が必要です。避難バッグに入りきらない量になることもあるため、車を持っている方はトランクに常時1ケース以上積んでおくことをおすすめします。

飲料水の準備をしていないと起こる深刻なリスク

2-1 脱水症状が急速に進行する
初期症状は口の渇き、歯茎の乾燥、皮膚をつまんでも元に戻らない状態になります。さらに進むと嘔吐、ふらつき、意識低下が起こり、腎不全や心不全に直結します。猫の場合、わずか2~3日の水分不足で急性腎障害を起こすことも珍しくありません。犬も大型犬ほど体が大きく水分量が多い分、急激に悪化しやすい傾向があります。

2-2 汚染された水を飲ませてしまう危険がある
河川や溜まり水にはレプトスピラ症の原因菌や大腸菌、化学物質が含まれていることがあります。雨水も屋根や地面に付着した汚れが混じるため、そのまま与えると下痢や嘔吐だけでなく、肝臓や腎臓にダメージを与える可能性があります。特に台風後の冠水地域では、油や汚泥が混入しているケースが多く報告されています。

2-3 飼い主さんの心と体にも大きな負担がかかる
ペットの水を探すために自分の休息や食事が後回しになり、体力・判断力が低下します。
また、愛犬・愛猫が弱っていく姿を見るのは大きな精神的ストレスになります。結果として、避難生活全体が辛いものになってしまいます。

2-4 迷子や事故のリスクも高まる
喉が渇いたペットは水を探してウロウロし、避難所でリードが外れたり、車に飛び出したりする事故が実際に起きています。水が確保できていれば、落ち着いてそばにいてくれる確率がぐっと上がります。

2-5 治療が受けられない環境
避難所や自宅避難で動物病院が機能していない場合、点滴などの治療が受けられません。
そうなると、脱水は「自宅で看取るしかない」状況に直結してしまいます。

日ごろからできる飲料水の準備と習慣

3-1 毎日の飲水量を把握しておく
体重別に目安量を計算し、実際に1日どれくらい飲んでいるかを測ってみましょう。夏と冬、運動後、病気時などで飲む量は大きく変わります。記録を1~2週間つけるだけで、必要な備蓄量がはっきりします。

3-2 ローリングストックで常に新鮮な水をキープする
2リットルペットボトルを12~24本程度ストックし、古いものから日常使いして補充します。こうすることで「いざというときに期限切れだった」という失敗を防げます。押し入れの奥やベッドの下など、意外とスペースはあります。

3-3 ペットが水を飲む場所を複数確保しておく
普段からリビング、寝室、玄関近くなど、複数の場所に水を置いておくと、災害時も落ち着いて飲める場所が見つかりやすくなります。倒れてもこぼれにくい重めのボウルを選ぶと安心です。

家庭で簡単にペット用飲料水を作る方法

4-1 一番簡単で安全なのは煮沸水
水道水を強火で沸騰させ、蓋を開けたまま5~10分加熱します。塩素が抜けてまろやかな味になり、雑菌もほぼ死滅します。冷めたら清潔な容器に移して冷蔵庫で保管しましょう。大鍋で一度に10リットル作っておくと、忙しいときも楽です。

4-2 野菜や果物で飲みやすくアレンジする
きゅうり水:
きゅうりを薄切りにして一晩置くだけで、さっぱりして夏に最適です。
にんじんスープ水:
にんじん1本を薄切りにして20分煮出し、冷まして与えるとビタミンも補給できます。
りんご水:
りんごの薄切りを少し入れると甘い香りで飲む量が増える子もいます(種は取り除いてください)。
鶏むね肉の茹で汁(薄味):
塩を一切入れずに茹でたものを冷まして与えると、食欲がないときにも飲んでくれます。

4-3 雨水を安全に使う方法もある
ベランダや庭に清潔なシートを広げて受け止め、コーヒーフィルターや活性炭で2回濾過後、必ず煮沸します。田舎であれば比較的安全ですが、都市部では大気汚染物質が気になるので、事前に少量で試してみましょう。

4-4 お湯で作る電解質水(軽度の脱水対策)
水1リットルに対して、塩0.5g+砂糖小さじ1を溶かします。スポーツドリンクの簡易版のようなもので、軽い下痢や暑さで失われた水分・電解質を補給できます(持病がある子は獣医師に相談してください)。

4-5 ペットボトルで作る「真空保存水」
ペットボトルに満水まで水を入れ、キャップをしっかり閉めて逆さまに保管すると、空気が入らないため長持ちします。冷蔵庫のドアポケットに並べておくと、場所も取らず見た目もすっきりします。

災害時に本当に役立つ飲料水の確保テクニック

5-1 家の中にある「隠れ水源」を知っておく
・トイレタンクの上澄み水(薬剤が入っていないもの)
・給湯器や温水器から抜ける水
・冷蔵庫の製氷皿や冷凍庫の氷
・観葉植物の受け皿に溜まった水(汚れていないもの)
・洗濯機の残り水(洗剤が入っていない最終すすぎ水)

これらを全部合わせると、意外と10リットル以上確保できる家庭もあります。

5-2 ペットボトルを凍らせておく
2リットルボトルを8分目まで水を入れ、横にして冷凍庫へ。保冷剤代わりになり、避難時にバッグを冷やしながら運べ、溶けたらそのまま飲料水になります。夏場の車中避難では、これで体温の上昇をかなり抑えられます。

5-3 浄水タブレットや簡易浄水器を常備しておく
二酸化塩素タブレットは1錠で1リットルを30分で浄化できます。携帯型のストロー浄水器(ライフストローなど)は、川の水でもそのまま飲めるので、長期間の避難に特に有効です。実際に山登りで使ってみましたが、驚くほどクリアな水になりました。

5-4 避難経路の水源マップを作っておく
自宅から避難所までの道のりにある公園の水道、自販機の下、コンビニの裏手にある水道などをメモしておきます。実際に歩いて確認しておくと、いざというときに迷わず水を補給できます。スマホの地図アプリにピンを立てておくと、家族みんなで共有できます。

5-5 近所の方との「水シェア協定」を結んでおく
同じマンションや近所でペットを飼っている方と「水が余ったら分け合う」約束をしておくと、心強いです。実際に過去の災害で、こうした地域の助け合いがペットの命を救った事例がたくさんあります。

おすすめのペット用飲料水・グッズ

6-1 アース・ペット「ペット用飲料水 Vウォーター」
軟水で飲みやすく、犬猫どちらにも対応。2リットル×6本セットが定番です。伊豆天城山系の天然水を使用し、低マグネシウムでペットの尿路健康に適した飲料水です。

6-2 「みんなの水」超軟水 2リットル×12本
硬度0で猫が特に好む味わいです。5年保存可能でコスパ抜群です。海洋深層水由来で犬猫・小動物向けの備蓄水として人気です。

6-3 海洋深層水「ソペア」5年保存水
ミネラルバランスが良く、人とペット兼用可です。1リットルパウチで持ち運びやすいです。猫の尿路結石予防に特化した海洋深層水です。

6-4 折りたたみ式水タンク「プラテック PW-10 10リットル」
軽量で丈夫、避難時に一度に10リットル運べるので大変重宝します。ポリエチレン製の折り畳み式で、防災・ペット用水運搬に最適です。

6-5 携帯浄水ボトル「ブリタ フィル&ゴー」
フィルター付きボトルで、水道水はもちろん、川の水もろ過しながら飲めます。災害時以外にもお散歩や旅行で活躍します。600ml容量の携帯型浄水器になります。

6-6 ペット用経口補水液「QIX ハイドロパウダー」
人間用のOS-1に近い成分で、脱水時の一時的な補給に最適です。パウダー状で水に溶かして使用します。常備しておくと安心感が違います。

早わかり表:ペット飲料水備蓄チェックリスト

ペット飲料水の備蓄チェックリストになります。参考にしてみましょう。

項目おすすめ商品・方法目安量(小型犬・猫1匹7日分)保存期間
市販のペット用水Vウォーター、みんなの水2L×18本以上5年
長期保存水ソペア海洋深層水1L×20パック5年
折りたたみ水タンクプラテック PW-10 10リットル3個
浄水タブレット二酸化塩素タブレット50錠以上5年
凍らせておくペットボトル水道水or市販水を8分目で冷凍2L×10本1年
携帯浄水ボトルブリタ フィル&ゴーなど1本
電解質補給パウダーペット用経口補水液(動物病院で購入)10袋2年
飲水量記録ノート毎日の飲んだ量をメモ1冊

まとめ:飲料水の事前準備が、万が一の事態でもペットの命を守る

飲料水の準備は、ペット防災のなかでも最も基本でありながら、最も重要なポイントです。今回お伝えした内容を一つずつ取り入れていただければ、万が一のときも「うちの子は大丈夫」と安心出来るようになります。まずは、ペット用の水を6本買って押し入れにしまうことから始めてみませんか。その小さな行動が、かけがえのないペットを災害から守る、確実な第一歩になります。あなたの愛するペットが、いつまでも元気でそばにいてくれますように。

タイトルとURLをコピーしました